自分はそのような警察の包囲網の中で生きていたが、そのうち、そこでの環境が嫌になってきて、そこを離れることにした。彼らはいろんな工作を行ったものの自分を落とせなかったが、自分を追い出して次の場所に向かわせるマニピュレーションには成功した。

 

 それから数ヶ月後に自分は肉体労働のバイトをすることにした。それを選んだ当時のロジックは時間効率の良いバイトをすることだった。時間効率が良いバイトは知的労働と筋肉労働だけで、その仕事は朝から始まり、昼までに終わることが多く、効率は極めて良かった。そのバイトにすれば十分な勉強時間が取れると思った。

 

 実際に初めて見ると想像以上に体がきつく、その後に勉強ができないことも多かったが、そのうち、その生活にも慣れてきて、十分な時間を確保できるようになった。

 

 問題は、そこにオウムの逃亡犯がいたことである。最後の逃亡犯3人のうち1人だけが関西に逃げており、その彼がその職場におり、自分は一緒に働いていた。彼がどういう人間かはここのテーマではないので、それについては触れないが、事実関係として、自分はかなりの時間、彼と一緒に働いていた。

 

 ただし、自分は彼がその逃亡犯本人だとは一切知らなかった。

 

一緒に働き出してそれほど時間が経っていない時に、オウム逃亡犯についてどう思うか聞かれたことがある。それは駅前の派出所に彼らを含めた指名手配者の顔写真が貼ってあり、その掲示板を見ながら、彼を含めて他の数人と一緒に立っていたからである。

 

 車かバス待ちでそこにいたような気もするが、その詳細は思い出せない。いずれにせよ、どう思うかを聞かれて、彼らの行動は間違っており、早く捕まって欲しいと答えた。もう少し長く説明したかも知れないが、話した内容の趣旨以外は思い出せず、また、彼がどのような反応をしたかも思い出せない。

 

 しかし、それから1ヶ月ほど彼の姿は見かけなかった。オウムの幹部の中に自分の大学出身者は多数おり、彼も自分のプロファイルには慣れていたはずであり、また、もしかすると自分が彼らの仲間だと思ったのかも知れない。彼の質問の意図がどこにあったかは知らないが、自分が味方ではないことを確認し、危険を感じて逃げたと思う。

 

 と言うのも、自分の経歴だと警察キャリアのアンダーカバーの可能性もあったからだと思う。実際にはそういう仕事はしておらず、どこかの段階で自分は彼が誰か知らないことを理解したと思うが、そのうち、仕事に戻ってきた。

 

 

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