自分が道をさ迷いだしている間はずっと電波操作されていた。単に自分の頭が電波で混乱させられていただけでなく、自分が迷っている間も工作者は自分に話しかけ続けていた。そこを右に進めや真っ直ぐだと言い続け、結局、そのどこにも真実はなかった。

 

 時間が経てば経つほど、何が真実で何が嘘かが分からないようになり、最早、家に辿り着けるはずはないと思いだしていた。つまり、最初から道を覚えられる環境にはなく、最初から道に迷う状況にあった。

 

 それまでも何度も道に迷わされていたにも拘わらず、自分は根本的なことを理解しておらず、彼らがどれだけの能力を持っているかも甘く見ていた。どういう理由があったかはともかく、最初から道を迷うように仕組まれていた。

 

 道に迷ってからは同じ道を何度も行ったり来たりしながら、どこかに自分の家に帰り着く手がかりはないかと探していた。自分が歩き出したのは午後7時くらいで、そのうち時間は深夜を越えた。ずっと歩き続け、しらみつぶしに歩くといずれは家に帰れると思ったが、そういうことは全く起こらなかった。

 

 夜中の暗闇の中とは言え、それだけ歩き続ければ道に詳しくなるが、それでも自分の家に出くわすことだけはなかった。そのうち雨が降り出してきたが、もちろん傘もなく、ただひたすらに歩き続けていた。

 

 彼らはちょっとした嫌がらせのつもりだったのかも知れないが、自分は何が何でも歩いて帰ろうと思った。朝になろうが何が起ころうが、倒れるまでは意地でも歩き続けようと思った。

 

 自分の手元の地図は使い物にならなかったが、家を出る前に住所だけは書き留めておいた。そのうち路地を含めてその辺りの道路に詳しくなったので、コンビニ行けば、どこに自分の家があるか確認できると思った。しかし、今度はどれだけ歩いてもコンビニを見付けることすらできなかった。

 

 実際に、当時の家の周りにはコンビニはなく、どれだけ探しても見つかるはずはなかった。ただし、今度は家を探しているのではなく、コンビニを探すターゲットに替えたため、それは駅の方に向かって歩けばあると思った。

 

 最終的に駅の傍にはコンビニがあり、そこで地図を確認すれば、自分の家の場所がすぐに分かった。たかが1キロ程度の道のりだったはずが、やること為すこと全てがうまく行かず、数時間も歩き続けた。

 

このようなことになったのも電波操作のせいであり、ここからの生活は苦しくなるだろうなと思った。

 

 

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