この郵便局で荷物と格闘していた頃に、頭の中で昔に知っている誰かと喋っていた。

 

電波操作の工作者の中には知っている人たちが多数いたが、その瞬間にそこで喋っている人が本人であるかの確信は常になかった。ずっと工作に関わっている人たちが長期にそこにいることは確実であったが、ある個別の瞬間に関しては自分が他の工作者に騙されている可能性もあり、何とも言えないところがあった。

 

 その時、そこで喋っていたのはアンダーカバーの仕事をやっていた公安職員だった。基本的に日本の法律の枠組みではそういうことは起こらないが、実際にはアンダーカバーの警官が存在する。彼らが公務員の身分のままその職業に就くのか、公務員を辞めたという形式を取ってその職業をするのかは分からないが、少なくとも、アンダーカバーという認識の公安警官が存在することは事実である。

 

 その日は、彼がそこで喋っていたが、彼は大きな工作の一部を担っていた。それは自分に対する工作ではあったが、それ以上に、日本にとっても重要な工作の一部をなしていた。

 

 その会話の中で最終的な結論の糸口が1つ分かった。彼はある人物の監視に関わっており、それはその対象者を逮捕するためだと言われていた。いずれ逮捕するから、泳がしている間、監視していてくれと言われたらしい。 

 

 念のためであるが、これは脳と脳を繋いで行われている会話であって、自分にはその発言の信憑性は確認できない。ただし、自分はその監視者も対象者も両方知っており、その監視者が極めて善良であることには確信があった。だからこそ、自分の過去を振り返った時に、彼もアンダーカバーの警官の可能性があると思っていた。

 

 そのため、彼がいずれ逮捕するからと言われていたことを事実だと思っている。問題はその泳がされている期間が普通に想像できるよりも長期だったことである。

 

 その晩、泳がしていた人物が警察に尋問されたようであった。その工作の計画実行に関わった人間を何人か知っているが、そのうちの1人の言い分は、ただ泳がしていただけであって、それが15年に及んだということであった。

 

 警察が電波を通してそのように説明した後に、それがねじ曲げられた事実であることに気付いた。と言うのも、彼らが実際に泳がしていたのは17年近くあったからである。それが意味しているのは、彼らは根本的に何かをまだ隠しているということであり、その2年の差の中にクリティカルな情報が隠されているはずだった。

 

 ここでなされた会話は全て頭の中だけであり、信憑性にはかなり問題がある。ただし、この対象者が17年近く泳がされていたのは真実であり、その中で自分を彼に近づける工作を行い、自分もその関係者だと嵌めた。その工作は電波操作も利用しているため、20年近く前に電波操作を占拠していた公安内の一部のラインが行ったものに間違いない。

 

 自分がこの時点で言えることは、10年以上も泳がせるのは何があっても泳がせているとは言えないはずである。それは対象者を自由にさせているだけであり、それは逃走幇助か犯人隠匿に当たるが、警察が泳がせていると言えば、その担当者たちは犯罪を逃れる方便を作れる。その方便は優れており、実際には裁判過程で罪になるはずが、彼らが捜査をしないため、犯罪事実が証明されることは絶対ない。

 

そのようなことが起こったのは、本来的に、公安には対象者を自由にさせなければならない理由があったからである。

 

 

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