ドライブをし続けるうちに空は白みだし、そのまま網走に向かおうと思った。その時点ではまだ帯広にいたが、それほど遠く離れておらず、昼には戻れるほどの余裕があった。

 

 十勝を抜けている間は普通に走っていたが、足寄を越えた辺りから、何度も道を迷わされるようになった。大きく道を間違うと、そのうちそのルートをそのまま走った方が早く目的地に着くため、その道を更に進むことが頻繁にあった。

 

その日もそんな状況にあり、ルート変更を繰り返しているうちに目的の時間が近づいてきた。その日はレンタカー屋に昼過ぎまでに戻る必要があり、その返車の時間がだんだん迫ってきていた。

 

 それでも、計算上は時間がまだ十分にあった。問題は時間ではなく、頭痛にあった。いつの辺りからか、頭痛がきつくなり出した。最初は頭が痛いと普通に思えるレベルであったが、そのうち痛みはだんだん強くなり、耐えられなくなってきた。やっとのことで山道を抜け、道東のエリアに入り、あと1時間ほどで網走にたどり着けるところまで来たが、それ以上走れそうにはなかった。

 

 車を走らせながら、このままだと気を失うって突然倒れるかもしれないと思い始めており、そうなれば間違いなく事故を起こすと思った。そこで、どこか止まれる場所を探していたが、山は抜けたもののまだ田舎道を走っており、周りに休憩できるようなパーキングが見つからなかった。

 

 頭痛はどんどん強くなり、思考力がどんどん落ちていった。このままでは無理だと思い、そのまま車を道端に止めた。それ以上動くことは不可能だった。そして、そのまま気を失った。

 

 目が覚めると数時間が経っていた。まずはレンタカー屋に電話を入れ、遅れていることともうすぐ着くことを伝え、残り30分ほどの道を戻ることにした。今でも、自分の選択は正しかったと思う。大した事ではないが、あと30分を走っていると、どこかで事故を起こしていたと思う。その事故の規模がどうなるかは状況に依存するが、それが良い結果を導くことはまずない。そして、実際にそういう状況下で起きた事故死が過去に存在する。

 

 そもそも公安とスパイは自分に事故を起こして欲しかったはずである。自分は北海道に来る前も来てからも何度も事故の工作を受けており、また彼らは自分にやった工作と同じものを何度も日本国内でやっているはずである。だからこそ、彼らはうまくマニピュレーションすれば彼らの責任にならないような事故を起こせることを知っており、このようなオペレーションを仕組んだ。しかし、彼らの期待に反して、運転中に自分の意識が飛ぶことは最後までなかった。

 

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