会話の上では自分が明らかに優位になり出すと、工作者は逆に犯罪行為が暴かれるようになるため、かなり混乱を来していたが、それだけでは彼らも終わらなかった。彼らはもう一度優位に立つために、自分に入れるドラッグを強くした。

 

 その結果として、電波のせいだけでなく、自分の認識がおかしくなっていった。依然として、自分が優位にあるのは変わらなかったが、どこまで相手を追い込めて、どこまで自分が妄想に支配されているのか区別が付かないようになりつつあった。

 

 また、彼らは会話だけではなく、手で字を書くようになった。話だと自分にやり込められてしまうため、彼らは手で字を書くという手段を用いた。正確に言うと、彼らは途中までその字を誘導し、そこで止め、その先は自分自身が書き足しているようであった。そうすることで自分を誘導しやすくなり、また会話のスピードを落とせるため、彼らは頭をゆっくり回転させても対抗できるようになった。

 

 このように誘導されることで、自分は妄想により囚われた。それだけでなく、薬が入っているため、その妄想は幻覚を生み出した。もちろん、薬物が入っているからこそ、視覚野がその他の脳の部分に直接繋がり幻覚を見ていたが、これに電波操作と加わるとかなり真実みのある幻覚となった。

 

 今でもその真偽は分からないが、薬を入れられた時だけ、工作者が頭で浮かべた映像がクリアに見られるようであった。ぼんやりしたイメージだけであれば、ドラッグが入っていなくても電波でやり取りできたが、その場合はほぼ映像と呼べるものではなく、ほぼイメージに近いものであった。

 

 それに対して、薬が入っていると幻覚がそもそも見えるため、その電波でやり取りしたイメージがもっと具体的な形を持つようになった。ただし、それらすべては幻覚だったかも知れない。つまり、最初から自分が幻覚を見ているだけで、彼らが話を合わせたために、彼らのイメージが送られているように感じたのかもしれない。そして、自分には相手の脳の中にあるイメージが見えるという妄想が拡大したのかも知れない。

 

 いずれにせよ、そこまでしなければ、電波操作の中でも彼らは優位に立てなかった。自分には失うものはなく、犯罪になるような事実もなく、彼らが電波操作でできることは自分に犯罪をさせるか、えん罪を認めさせるだけであり、技術的には難しいレベルの工作であった。

 

その間に自分の攻勢を受けるため、それを避けるためには何とかして自分の頭を機能しない状態にする必要があり、ドラッグは確かに有効な手段であった。とは言え、彼らが工作技術を追加すればするほど、彼らが過去にどこまでの犯罪をしていたかだけは明らかになった。

 

 

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