スパイが大量殺人という方法を採用したのは治安に対する不安を高めるためだったと思う。最初は電波操作による大量殺人を起こすための方法論を確立する段階があり、その知見が蓄積されると、次は意図的に大量殺人を引き起こし、その結果として、公安や諜報機関が社会的に必要だと思われる雰囲気を作り上げる。

 

 未だに分からないことがあるとすれば、これが諜報機関のどのレベルで計画されたかである。公安の工作ではトップが間違いなく絡んでいるが、彼らが直接的に犯罪を命令するとは考え難く、おそらく暗示しただけで、最終的には違うレベルの階層で決定がなされているだろう。

 

とは言え、公安の裏工作は全て同じチームによって行われており、結局はその指揮命令系統の中で対象者の決定まで承認されているはずである。もちろん、公安の電波操作を利用した犯罪の中にも公安の職員やアセットが独自に行ったものがあるはずであるが、それでも公安がその責任から逃れられるわけではない。

 

 この状況はCIAでも変わらないと思う。つまり、かなりの高位のオフィサーが電波工作による大量殺人に関わっており、それは諜報機関が必要な存在だと思われる工作の1つになっていたはずである。そして、そのような組織決定以外に暴発的な事件が多数あり、その中にはアセットだけで計画されたものもあるだろう。

 

 これらの工作はこの初期段階から進化する。と言うのも、日本政府もアメリカ政府もどこかの段階で電波工作が危険であり、大量殺人を含む多くの犯罪行為を引き起こしていることを理解している。そのタイミングは自分には分からないが、2013年にはほぼ明らかな電波工作による事件があるため、その前の段階で電波工作が多くの犯罪に利用されていることを知ったはずである。

 

 逆に言うと、電波工作が存在することを知っている人たちにとって明らかな電波操作による犯罪が起こされたと言うことは、それは政府に対する脅迫のはずである。と言うのも、電波工作で犯罪を起こしたのが明確な状態では、治安の悪化による諜報活動の予算増加は見込めない。それよりも、この能力の強力さを示すことで、スパイの犯罪行為に対する調査を押し止められる。つまり、政府を脅しているということである。

 

 あるいは、この際にもグッドコップとバッドコップの方法論が利用できる。一部のローグエージェントが電波工作を悪用して多くの人を殺しており、それに対して国家を保護するグッドコップの立場を違う誰かが担うこともできる。そうすれば、政府からのスパイに対する信頼も操作できるかもしれない。

 

 このようなことが起こるのは諜報機関が自己組織化するからである。全ての組織は官僚化し、いつかの段階で指揮命令系統を無視し、組織の維持を自己目的化する。それは諜報機関に限ったことではなく、全ての組織に見られる現象であるが、スパイの工作能力が高いため、彼らの自己組織化はかなり危険である。それは軍隊にも当てはまるが、政府の転覆を謀れる能力を持った政府機関に対しては強力なシビリアンコントロールで制御する必要がある。そうでなければ民主主義が維持できず、多くの国民に被害が及ぶ結果になる。

 

 

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