諜報機関はネットだけでなく、マスコミもコントロールできる。最も単純な方法は選択的に重要情報を渡すことである。例えば、諜報機関が秘密情報を進んでマスコミに渡すとマスコミはそれを報じられない。クリティカル情報を直接に聞くとその暴露が違法行為になり、彼らの行動は縛られる。

 

いずれ公表すると言われても、それが実現するとは限らず、マスコミは情報を得ているものの、全く書けないというジレンマに陥ることがある。それはスパイの意図的なマスコミコントロールであり、この方法論は極めてうまく機能しているようである。

 

一方で、もっと積極的にマスコミを利用する場合もある。その秘密情報を教えると同時に、オープンにしても構わない違う情報を教える。そうすると、記者は一定の成果が得られるため、諜報機関とマスコミの間で情報のバーターが成立する。

 

諜報機関はこのような関係を利用して社会に出る情報をコントロールできる。全てではないにせよ、一部の情報は完全にコントロールできる。多くの国では秘密情報を保護する法律があり、これを破って報道するのはかなり難しい。つまり、クリティカルな情報に接すると逆に何も書けなくなり、スパイはそれを利用している。また、記者が必要とする情報を安定的に与えることで、マスコミが書く内容を誘導し、情報操作を通して、社会全体を誘導することもできる。

 

自分がここで好き放題に書いているのは、政府とは何の契約関係もなく、何の極秘情報を渡されてもいないからである。ここで書いていることの一部がトップシークレットであっても、自分がそれを知らない以上、法律的には何の問題もない。

 

いろんな方法を通して、自分の書くものをコントロールしたり、そもそも自分の行動を電波的に統制したりすることは多々あるものの、実際にこのように書くのを止めるのはかなり難しい。一方で、マスコミはこのように距離を取った状態を維持すると仕事が成り立たない可能性があり、同じような行動は取り難い。つまり、情報には常に情報操作的なバイアスも掛かることも認識した方が良い。

 

スパイのマスコミに対するコントロールは更に深みがあり、それはマスコミの中にもアセットを抱えているからである。特定の機関に属さないジャーナリストであれば、アンダーカバーエージェントでもその役割を担える。

 

アメリカ政府の情報を読んでいても、マスコミの中にアセットがいるという話は出てこないが、それはマスコミの中にスパイがいると彼らが危険地帯で殺される可能性が高くなるからである。つまり、マスコミの中にスパイがいたとしても、より秘匿されている。

 

現実にはマスコミの中にもスパイはおり、彼らは時として諜報機関に求められた情報を進んで流す。こうして、スパイはより積極的にマスコミを利用した情報操作を行い、また、カウンター情報を流すことで、今流れている情報を貶めたり、真実を隠したりもできる。

 

このマスコミのコントロールの際に、著名な人物を利用する場合もある。その場合、その人物がそもそもアセットである場合と、その人物の思想信条からして必要な発言が得られるため、その人物を用意する場合がある。つまり、ある瞬間のある発言からだけではその人物がアセットかどうかは分からないが、諜報機関はそのような手段を通して情報をコントロールし、社会の方向性を誘導することがある。

 

 

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