対人工作活動の延長線として対社会工作活動が行えることは議論したが、現代的には更なる工作活動が行える。情報収集の中には情報の窃盗があり、これと逆の情報の流れになるのが偽情報を流すことである。特に、狙ったターゲットに対して偽情報を流すことである。

 

政治的決定を行う人物がアセットになっていない場合、そのままでは工作活動に利用できない。しかし、その人物に流れる情報は操作できるかも知れない。例えば、PCをハッキングすることで、相手の触れる情報を気付かれないように操作したり、改変したりできる。あるいは、対象者の周りに工作員を近づかせ、偽情報を誤信させられる。

 

 これが更に進化すると電波操作による情報操作になる。電波工作によって感情や思考は操作でき、その結果として、対象者の関わる意思決定を歪められる。ここまで来ると工作はかなり秘匿されている。電波操作が存在すると分かっていれば、それを探知することは不可能ではないが、少なくとも、電波操作が存在すると公にならない限りはこの操作によって秘匿的に操作される危険性がある。

 

 情報収集活動には主要な方法論がもう1つあり、それは公的情報の活用である。この情報の流れを逆にすると工作情報を社会一般に流すことになる。この場合、マスコミ内にアセットが存在する方が有利である。ただし、アセットの数が十分でなくても、有用な情報を特定のジャーナリストに伝え、その記事内容をコントロールすることで、社会全体の情報統制を行える可能性がある。

 

 そして、現代的にはネット自体も操作できる。その操作がどれくらい効果的かは分からないが、検索やニュース閲覧の一般的な方法はある程度決まっており、そこを操作するだけで情報統制はできる。その結果として、一定の方向性の世論を形成する可能性がある。

 

 これらがスパイの活動の範囲であり、この範囲自体は幾千年も変わっていない。スパイは情報を集めるだけでなく、いつもこのような対人工作活動や対社会工作活動を行っている。そして、時代の変化や進化と共にスパイが利用できる手段は増え、また高度化しており、彼らはそれらを利用してより秘匿的な工作を行えるようになっている。

 

 

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