香港に着いてからは何度かスパイに勧誘された。日本にいる間は警察の完全監視下にあったせいか、そのようなことはなかったが、香港に着いてから普通にスパイに勧誘された。ただ、そこにはもう1つ理由があり、自分の周りの人間が思った以上にスパイだったからでもあった。

 

 ライオンの話もそのスパイ勧誘の1つである。この話がグッドコップなのかバッドコップなのかは知らないが、人間関係を梃子にスパイに引き入れようとしたのだろう。

 

実際のところ、それは過激派やテロ組織が行う勧誘方法と変わらない。彼らも人間関係を梃子に仲間を増やすことがある。どちらが先かは知らないが、諜報機関は過激組織を監視しており、その方法論を熟知しているために、それが応用された結果かもしれない。

 

あるいは、スパイが元々そのような勧誘方法を取っており、スパイのアセットとなった過激分子がそれを模倣したために、テロリストも同様の方法論を利用しているのかも知れない。いずれにせよ、身近な人間を梃子として利用し、アセット化を目論むのは諜報機関の手法の1つである。

 

ただし、彼らが分かっていないことが幾つかあり、自分はそもそもそれほど人を信用していない。それはその人を信じないということではなく、他人の意見や考え方がそれほど正しいとは思っていないという意味である。誰かが言ったら正しいということはほぼなく、権威はものごとの正しさの源泉ではない。それよりも、そこに存在する分析やロジックの方が重要な情報である。つまり、信用を梃子に自分をスパイにするのが無理であることを分かっていなかった。

 

しかし、アセット化するために利用してきたインサイダー取引捜査も底をつき始めており、それを利用してえん罪に落とすのも難しくなっていた。自分の周りにいる違法行為を行った人たちを挙げ、彼らを犯罪者にしない代わりに自分にスパイになるように勧めることもあったが、自分が犯罪行為に関わっていないため、それも有用ではなかった。逆に言うと、このようなやり方が続いたため、自分の周りに多くのスパイがいることを理解できた。

 

そのことが露見したため、彼らは逆にその情報を利用して、スパイになるのは容易だと思わせようとしていた。自分の周りの人間が実はスパイであれば、確かにスパイになるのは簡単に感じられるが、そもそも、全くスパイになりたいとは思わなかった。それはライオンの話が馬鹿馬鹿しかったからだけではなく、その仕事に全く興味が持てなかった。

 

彼らがこのような勧誘工作を継続できたのには他にも理由があり、CIAやその他の諜報機関が自分の工作に昔から深く関わっていたことを秘匿していたからである。それを最初から彼らが話していると勧誘どころではなく、全く拒絶していたと思う。

 

まだ、この時点では中国の諜報機関がバッドコップを引き受け、自分に対する過酷な拷問を行っており、それ以外の諜報機関がグッドコップ役を引き受けていた。そして、その建前の中で自分を落とそうと目論んでいた。

 

 一方で、どうして自分の周りにこんなにスパイが沢山いるんだろうと考えるようになった。そして、いつからこんな状況になったのかと考え始めた。

 

 

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