香港に行く前から人に会う準備はしていたが、実際に着いてから多くの人と話をした。その中に、スパイになったと言った人がおり、自分もその仲間になれと言い出した。

 

 どういう流れでスパイになったのかは正確には分からないが、彼の言うところでは、彼の所にもスパイがやって来た。それは自分を落とすためで、彼はえん罪のために虚偽の告白をするように求められた。そして、何度も脅されたが、落ちることはなかった。そのような脅しに屈せずに戦っていると最終的に向こうが諦め、脅すのを止めてスパイに勧誘し、彼はそれを受け入れた。

 

 その話を聞いた時、確かに、彼は脅しに屈しないだろうなと思ったと同時に、どうして最終的に仲間になったんだろうという疑問があった。

 

 今なら分かるが、その方法論自体がCIAの工作である。アセット化する際に、脅しに屈した結果としてスパイにするのも1つの方法であるが、おだてた結果としてもスパイにしても結果には差がない。つまり、バッドコップをけしかけ、それがうまく行かなかったためにグッドコップが登場し、それに落ちたということである。本人の認識がどのようなものであるにせよ、実際にはCIAのアセット化の工作に落ちた。

 

 この話には続きがある。スパイはライオンらしい。世の中にはライオンが存在し、食物連鎖の頂点にある。そして、その下には羊が存在する。羊は何があってもライオンに勝てない。

 

スパイの主張は更に続き、羊であることには何の意味もなく、ライオンにならなければならない。ライオンになれば思い通りに好きなことができるため、ライオンの人生は素晴らしいと熱弁していた。そして、ライオンはスパイであり、自由になるためにスパイになれと勧誘された。

 

 それもどうやら、彼は自分で考えたことを話しているのではなく、そのように話すように言われているようであった。つまり、誰かの指令に基づいて、この発言をしていた。

 

 どうして、これで自分が落ちると思ったのか今でもよく分からない。普通の人はこう言われたら、スパイになるのだろうか?少なくとも、人間は人間であって、そこにはライオンも羊も存在しない。ライオンだと主張するスパイは自由に行動し、それに対して羊は虐げられた生活をさせられるかもしれないが、どうして、他人の生活に介入するところに喜びを見出せるのかは分からない。仮に、スパイがライオンだとして、他人の生活を操れる能力を持っているとして、どうして、その能力を行使して人の自由を奪う権利があると思うのかは自分には分からない。

 

 そして、この自分の疑問に対して、彼らは何一つ答えられなかった。彼らは何度か違う角度からこの話題に触れようとしたが、いずれにせよ、その下品な考え方がどうして良いのかを説明することは一切できなかった。そして、偶々かも知れないが、翌朝起きると、CIA長官が頸になっていた。

 

 

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