ベッドの上で耐え続けながら暮らしていると、苦痛ではあるもののこれでは死なないと思えるようになってきた。しかし、そんな日が数日経つと、今度は寝ている間に急に息苦しくなって飛び起きた。呼吸ができないというよりは、酸素が足りない感じがした。

 

 何が起きているかは全く分からなかったが、とりあえずその部屋から離れて、別の部屋へと逃げた。しかし、しばらくすると、その逃げた部屋でも息苦しくなって倒れそうにあった。今度は目が覚めている間に起こり、同時に顔に何らかの風を感じた。

 

 何が起こっているのかは分からず、それは普通の嫌がらせの一種だと思っていたが、そんな中で、たばこを吸おうとするとうまくライターの火が着かないことが続いた。そして、その現象が起こるのはその風を感じている時だけだった。

 

 その部屋のエアコンは上の壁に埋め込まれており、上の部屋から穴さえ開ければ、簡単に操作できるようになっていた。その不思議な風はそこから流れてきた。風がどうやって流れているかは分かったが、どうして火が着かないかは、数日の間、分からなかった。風を手で遮っても、その中で火をつけるのは不可能だった。

 

 そして、その風が流れてくる度に息苦しくなり、倒れそうになっていた。そこでやっと、それが普通の風ではないことに気づいた。それはおそらく二酸化炭素だった。他の気体の可能性もあるが、二酸化炭素が一番都合の良い気体である。もしそうでなかったとしても、その風は酸素を含んでおらず、自分の顔の周りの酸素量が減っていることだけは確かだった。

 

 何度も火を付ける実験を繰り返し、その風が危険なものであると気付いた時、その冷たい風はもっと強くなり、部屋全体の酸素量が低下され、ほぼ息ができないようになった。

 

 それに対抗するために、部屋を全部開け放した。結果として、一日中、猛烈な工事の音が響き続けた。ほぼ何もできない状態で、ただ耐えるしかない中で、昼間中、強烈なドリルの音が響くのは耐え難かったが、それ以外に方法はなかった。死なないためにはそうするしかなかった。

 

 それでも、その二酸化炭素は十分に脅威であった。部屋のエアコンから外に向かって二酸化炭素を出すと、その部屋の二酸化炭素濃度は窓を開けていても上昇する。それが一定のレベルになると死んでしまう。それは避けるためには空気を循環させるしかなく、送風機で空気を窓側から送った。そうすれば、部屋の空気が循環するようになり、二酸化炭素を恐れないで済むようになった。ただし、直接的に二酸化炭素の冷たい風が体に当たると酸素不足を感じるため、今度は送風機の送風口に張り付くか、何かがあったらすぐにそこに逃げ込めるような位置で暮すしかなかった。

 

 

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