その頃は、ほぼ常にドラッグを入れられていた。いつからそうなったかがはっきり思い出せないが、12月半ばには普通ではない生活になっていた。時期的には暗殺未遂が起こる1-2週間前から薬漬けにされていたと思う。

 

 それは、たばこに入れられていた。ドラッグの入れ方はいろいろあり、必ずしもたばこに入れる必要はないが、その時はたばこを吸う度に体調がおかしくなっていた。最初はそれでも何が起こっているか気づかなかったが、1日の内に起きている時間が3-4時間になると、そのうちに何かがおかしいと気づき、たばこを吸う度に体調がおかしくなり朦朧としながら寝ていることに思い至った。

 

 ドラッグはかなりの長期間入れられていたと思うが、少なくとも、頭が妄想に支配されて、ほぼ寝ている生活が3週間くらい続いた。思い返しても時間が前後し、正確に判断できないが、水音による拷問が始まる前にそういう時期があり、その次に暗殺と拷問開始があり、数日で水音に耐えられるようになると今度はほぼ起きられない生活に陥った。

 

今から振り返ると、その妄想の一部は薬だけの作用ではなく、電波によってもたらされていたと思う。当時は電波操作が存在するとすら思ってもいなかったので、されるがままに、まどろみの中で変な妄想にさ迷っていた。それも1日中起きられない状態が続いているため、ずっと妄想の中で生きていた。

 

 たばこに問題があると気づいてからは、たばこを買う場所を替えたり、銘柄を替えたりしたが、一時的に症状が改善しても、そのうちに元の状態に戻り、1日中、生きているかどうかすら分からない状態で過ごしていた。結局、その後に何度かたばこを止め、その間は妄想の中で生きる生活から逃れられた。

 

 それでも、何日かするとまた繰り返し吸ってしまうという日々が続いた。意思の弱さの結果とも言えるが、それ以外にも電波の影響があったと思う。電波操作によってストレス値を上げられ、オブセッションがなかなか止められなくなることがある。とは言え、いつかの段階で、たばこにドラッグが常に入れられることはなくなった。そして、ずっと倒れていることもなくなったが、それでもトラブルが起こり、諜報機関や日本の警察と揉めると、いつもドラッグが入れられた。結果として、何もできないようになり、彼らに行動や生活を制御されていた。