電波操作の初期技術は1980年代までに確立しているが、それはソ連が電波の技術をほぼ持っていたことを同時に意味している。そして、その技術はロシアにも引き継がれている。

 

ただし、特に日本に対する工作を考えると、ロシアとソビエトの工作の深さは比べものにならない。日露は隣国であるために、その関係は常に重要になるが、冷戦の中で日本国内における左翼勢力を支援していたソ連と同じ工作を、ロシアが続ける意味は全くない。

 

この技術は中国も持っている。中国はロシア以上に日本との関係性を気に掛けている。その一部は工作として現れ、その中で電波が使われることもあると思うが、中国がこの技術を日本国内で簡単に利用できるとは思えない。中国の技術がどれくらい進んでいるかは分からないが、おそらくアメリカとほぼ変わらないレベルだと思う。一方で、この技術を利用するためには、日本語ネイティブをアセット化する必要がある。

 

実は、それはそれほど単純ではない。英語圏で英語を勉強する人は多数いるが、中国語を勉強する日本人の数はそれよりも少ない。また、その歴史もそれほど古くない。アメリカ人はアセット化する際に、英語が喋れるかどうかを重要視し、それはラインの上司に英語しか話せない人たちがいるからであるが、その関係は中国においても変わらない。アセットを個人的に利用するのではなく、諜報機関全体で利用できる状態にしようと思うと、その諜報機関の母国語を喋れる必要がある。

 

その上、中国のアセットになるとほぼ確実に公安にマークされるため、その状態を維持するのも難しい。つまり、中国が日本で電波の工作を大規模に行うにはまだ乗り越えるべき壁がある。そして、電波は目に見えないと言っても完全には隠せないので、工作があると表面化する可能性がある。中国の工作は電波以外の局面で進んでいるものもあるが、日本国内でそれほどの電波工作を行ってきたとは思えない。

 

日本にもっと浸透しているのは北朝鮮である。日本と北朝鮮の関係は芳しくないために、より良い関係を築くためには、より裏工作が必要になる。

 

問題は、北朝鮮がどこまでこの技術を日本国内で利用できるかである。北朝鮮が単独で工作する場合、短期間であれば良いが、長期間の工作になると公安等々に捕捉される可能性が高まる。特に、長波は長距離まで届くために、不思議な電波が出ているかどうかは意外と見付け易い。

 

しかし、彼らがスパイとして違う組織に浸透し、そこでこの技術を使うと、その組織は何が起こっているかの関心を持たない。例えば、彼らがCIAのアセットの中に浸透し、CIAアセットの活動の中で電波工作をすると、CIAの活動の一環と見なされ、不問に付されるだろう。しかし、実際には、それは北朝鮮のために工作活動である。

 

また、中国よりもアメリカよりも、北朝鮮の方が日本語ネイティブのアセットを獲得し易い立場にあり、彼らが公安やCIA等のどこか違う組織のアセットになり、ダブルスパイとして活動すれば、北朝鮮の思い通りの電波工作ができるようになる。

 

彼らは電波技術を利用した犯罪の主力ではないが、実際の電波工作の所々に北朝鮮の意思が見えるときがある。彼らはCIAのアセットや公安のアセットとして活動する中で、自らの有利になるような工作活動も展開している。

 

ご一緒に、是非

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