体が勝手に動き出した時点で、何らかの見えない方法で体を操作できることだけは確信した。

 

この2013年春に先行する半年間に、CIAを中心とするファイブアイズの諜報員に狙われ続け、その前には中国の諜報機関に暗殺されかけ、日本の公安からはずっと拷問と犯罪行為を受けていたので、この見えない方法を利用しているのが彼らであることも同時に分かった。

 

問題はどのような技術でこれができるかであった。声が聞こえるだけの時点では指向性の高いスピーカーをかなり疑っていた。超音波の可能性も考えたが、超音波が意識的に認識できない範囲で聴覚野に聞こえたとしても、それが普通の声を伴うことは絶対にない。思考だけの伝達ならあり得るが、人間の耳は音声の周波数を大幅に高くしたり低くしたりして認識しない。

 

ドの音は低くても高くてもドの響きをするが、高いものと低いものは同じようには聞こえない。それは周波数が異なるからである。人間の耳は音波としての周波数を認識しており、それは耳の蝸牛の異なった場所で認識されている。

 

超音波は高周波であり、もし認識できるのであれば、蝸牛のかなり奥の狭まったところで聞くことになる。もちろん、一般的には、それは人間の可聴域を超えており、認識的には聴けない。つまり、非認識の中で超音波を聴覚できたとしても、それを誰かが喋った言葉として認識するのは不可能である。

 

一方で、指向性の高いスピーカーの場合、遠くから大きな音を流しても、その聞こえる領域が狭いため、他の人には聞こえない。また、自分の耳に聞こえる頃には音が減衰するため、音量を調節すれば普通に聞こえるようになる。声だけが聞こえる時点では、まだ、この可能性はあった。

 

しかし、それは耳を塞いでも同じように聞こえた。蝸牛が音を認識するのは音が空気を振動させるからであり、耳を塞ぐと外耳における振動が減少するので、声は小さく聞こえる。つまり、その声は耳で聞くという物理的現象ではなかった。実際にも、物理的に音声を聞いているのではない感覚があった。

 

この状態の中で、体までも操作されるようになった。それは確実に音による作用ではないが、体に何かを埋め込まれた可能性は排除できなかった。それまでにずっとドラッグを入れられていたため、昏睡状態で自分に近づくことも、記憶を曖昧にさせることも、ある種のドラッグの作用によって可能であった。

 

しかし、何か物理的な機械を入れられたとすると、バッテリーが続かない状態では永続的に影響を与えられない。血液からエネルギーを取るようなバッテリーは考えられないので、人の体に何かを埋め込んで制御するというのは長期的には不可能である。短期的にその可能性がないとは言わないが、そこで起きていた現象とは少なくとも合致しなかった。

 

また、そもそもドラッグだけの影響の可能性も考えた。特に、その体が最初に動かされた日はCIAにかなりきついドラッグを入れられており、その前後2日ほどは何も食べず、ほぼ睡眠もしていない状態であった。ただし、体が抵抗しているにも関わらず動くのであれば、それはドラッグの結果でないことは分かっていた。その動きはランダムな動きではなく、かなり強い意志を持った動きであった。

 

そうなると、脳に直接的に影響を及ぼせる可能性持っているのは電波しか残っていなかった。電波であればより方向性の持った行動を制御できる可能性が考えられた。また、電波であれば直接的に聴覚野に影響を及ぼせる可能性があると思えた。

 

と言うよりも、最早、電波が直接的に脳に影響を及ぼしている以外の方法は考えられなかった。それがどのようなものであるかはともかく、目に見えない方法で対象者を制御する方法があり、それが電波による結果だというのはこの時点で確信を持った。

 

 

ご一緒に、是非

http://ameblo.jp/multifractal/entry-12155097712.html