電波を使って、うつ的な感情も生み出せる。ただし、実際にうつになるかどうかには個人差がある。気が重い状態がずっと続けばうつになる人もいれば、それだけでは不十分で、うつになる理由が必要な人もいる。電波でできるのはうつ的な感情を脳内で生じさせるだけであって、そこから先に進むのは必ずしも容易ではない。ただし、簡単にうつに陥ってしまう人もいるため、電波の危険性は大きい。

 

ここで一つ問題となるのは、何をうつと定義するかである。倦怠感、恐怖による不安、漠然としたネガティブな感情は一次的な感情であり、それらは独立した感情として存在している。一方で、悲しみや自殺願望は二次的な感情で、何か対象がないと存在しない。全体として抑うつされた状態をうつと認識するのであれば、複数の一次的感情がうつとして認識される。一次的感情は電波によって単線的に操作できる対象であり、より単純な脳内の化学的変化である。

 

電波操作のない状態を前提とすると、うつは複雑な一次的感情の合成物であり、その入り口はネガティブな感情にある。そのネガティブな感情がある対象と合わさってより深い感情に変化し、うつへと深化する。

 

このネガティブな感情は電波で再現できる。そのネガティブな状況が脳内に再現されていると、外から入って来る情報をネガティブに捉える。この電波がどのように構成されているかは分からないが、より影響を与えている場所は大脳皮質と前頭葉であり、扁桃体ではない。

 

感情障害はうつと同時に現われることがあるが、本質的には小脳や扁桃体の後頭の問題である。それは攻撃性と恐怖感を指しており、それが極端になるために感情障害になる。ただし、それも前頭葉の問題となる場合がある。その場合、感情の感受性は一般の範囲にあるものの、それを抑制する理性側がうまく機能しないために感情障害に陥る。

 

より恐怖を感じている状態はうつの状態に近く、攻撃性が高まっているのはそうの状態に近いが、それが後頭の問題として起こっているのか、それとも前頭葉が機能しない結果なのかは分からない。純粋に後頭の問題であれば、それは感情障害であり、より前頭の問題であれば、うつと同時に現れる現象かもしれない。

 

倦怠感は一次的な感情であるが、それはうつなのかという問題がある。倦怠感の中には頭頂とおでこの間の場所で感じているものがある。それは全身的な倦怠感であるが、本質的には純粋に脳で感じている。それは疲れの延長線上の感情であり、やる気が起きなくなり、何もできないという意味ではうつに近い症状であるが、実際には脳で感じている部位が異なる。

 

うつはそのような生理的な部分よりも精神的な部分が勝っている。うつになり、体や脳に不調を来すため、結果として倦怠感を伴うことが多かったとしても、倦怠感自体は別の症状によって生み出せる。それは部位が異なっているからでもあるが、同時にそこで起こっている化学的変化が違うからでもある。

 

これら全てをどう判断するかはうつをどのような症状と捉えるかに依存する。自分の認識の中では、純粋に生理的に起こる現象はうつではなく、倦怠感である。それでも十分にやる気はなくなり、体も頭も重く、何もできなくなる。

 

一方で、純粋に生理的ではなく、一定の思考が加わり、対象や感情の方向性が定まったものがうつだろう。うつにするためには電波工作以上のものが必要になり、それは対象者に対するハラスメントでも構わない。つまり、何らかのうつを引き起こす要因が必要になる。それがひどくなると妄想症にまでなる。ただし妄想症にまで至るためには、思考が歪む必要があるため、もう一段の電波による調整か物理的な工作が必要になる。

 

電波による影響の1つにネガティブな考えを想起させるものがある。それは考えを電波で送ると言うことではなく、電波で何かを想起させている。おそらく、ミラーニューロンに影響を及ぼして、何かを想起させている。ただし、何度かミラーニューロンを制御しようと自分なりに試みたが、うまくできなかったので、その想起がどのような仕組みで起こっているかは分からない。ただネガティブな感情だけでなく、ネガティブな記憶が何らかの形で想起されていることがある。

 

思考自体を電波で他人に送れば、うつの状態をより容易にコントロールできるが、人間の思考を電波に乗せて対象者に送るのはそれほど単純な作業ではない。機械的に更なる調整が必要であり、また、その影響の度合いを理解するためにはフィードバックが必要であり、フィードバックの装置は利用できる工作者は更に限られている。

 

それよりも単純な周波数パターンを電波として送る機械の方が多く、その場合はうつ的な気分までは引き起こせても、機械だけでうつにするのは難しい。あるいは、全ての人をその装置だけでうつにはできない。

 

単純な仕組みの装置だけでうつを引き起こすためには、内蔵への影響を合わせればより効果的になる。胃や心臓に対して刺激を与え、胃や心臓がシクシク痛んだ状態にする。その状態と脳にうつ的な症状が出る状態を同時に行うと、脳だけに電波を送る以上にうつに陥りやすくなる。それに加える形で、電波とは違う物理的な工作で対象者にストレスを与えると、うつがより発症しやすくなる。

 

 それでも、感情だけでうつになるのは難しく、悩むような対象や思考が必要である。単純な周波数パターンでできる感情操作は一次的感情までであり、より一般的には電波操作だけでなく、物理的にうつになるようなハラスメントが同時に行われる可能性が高い。