電波操作は突然生まれたわけではなく、技術は歴史的に醸成され、多くの操作が常に新しく追加されている。

 

EEGの研究は脳に電極を着けるところからスタートしているので、電波操作の技術も有線による電波の影響から始まっている。本来的には、その技術は脳の障害を解明するためのものであり、脳の障害を治療するためのものであったはずだが、どこかの段階で脳に障害を引き起こすものに変化した。

 

治療としてのEEG・バイオフィードバックはそのまま公的な形で存続し、脳波を悪用する技術はどこかの段階で公表されなくなった。それはアメリカにおいて秘密指定されたからであるが、秘密指定が必要なほどに危険になったからだと思う。

 

その初期においては脳が操作できる技術は公開されており、それが消えるのは1980年前後であるため、1970年代のどこかで大きなブレークスルーがあった可能性が高い。つまり、その時点で脳に障害を引き起こす技術が確立された。

 

この有線の技術がどこかで無線化する。それもおそらく1970年代だと思う。そもそも電極を頭に着けると言っても、そこにはマイクロな距離が常にあり、有線であると言っても無線的な側面もある。実際に電極にしても、頭蓋に差し込んでいた頃から始まり、頭を剃って着ける時代があり、そのうちに頭に巻くものに変化している。そして、今では電波の送受信を行うためだけの電極であれば、一点を頭に着けるヘッドセット程度のものに変化している。

 

いずれにせよ、ただ単に距離が極端に短いために、有線でつながっているのと同じ状況になるだけである。そのため、距離を離すこと自体はそれほど難しくはない。問題は超長波の電波を放出することである。距離が遠くなった際に脳に影響を与えるためにはアンテナで電波を送信する必要がある。

 

アンテナを使って超長波を出すためには長いアンテナが必要になる。そのために長波を出すアンテナは、元来、巨大なものであった。ただし、アンテナは直線である必要性がないため、現代的には必ずしも巨大である必要性はない。何かに巻き付けるだけでも必要な長さは確保できる。

 

ここで問題となるのは、どのような長波が影響を与えているかである。脳波のような二桁ヘルツまでの超長波なら、その当初においてはそれなりに大きな装置が必要だったかもしれない。一方で、長波程度ならその装置はもっと小さくて済む。長波はイオンに影響を与えるため、長波でも、一定程度、脳や内臓に影響を与える可能性がある。

 

実際のところは、長波の影響は実験してみないと分からない。自分には設備がないので何とも言えないが、長波でも体に影響が出る可能性はある。それは電圧にも依存し、指向性の問題もあるので、それらをクリアした上で実験すると長波の影響がどのようなものかは分かる。ただし、その影響は周波数帯に依存するため、それほど簡単に調べられない。

 

少なくとも、超長波が影響を与えているのは確実である。それらの影響が無線化した際に大きな変化があったとすると、それは内臓への影響が操作・研究の対象になったことであろう。一般的に研究は脳波への影響から進んでいるが、電波自体は内臓の活動においても発生し、それがどこかの段階で綿密に調べられている。それは無線化が起源である可能性が高い。と言うのも、無線で電波を出すと脳だけでなく内臓にも影響が及ぶため、内臓への影響が期せずして現れた可能性がある。

 

そして、脳の影響と内臓への影響が二つの方向性として調べられる。内臓への影響はより広い意味で体への影響として調べられ、それとは独立に脳の影響が調べられる。そこに大きな差がある。内臓や体への影響は単線的な可能性があり、複雑なパターンがない可能性がある。つまり、ある周波数特性に応じて、一定の影響が生み出される可能性が高い。

 

それに対して、脳の活動はより複雑な場合がある。ある一定の感情を生み出すだけであれば、それは単線的な可能性があり、脳と内臓に電波の複雑さの差はないかもしれないが、ものを考えたり体を動かしたりするためには、より複雑な周波数パターンが必要になる。

 

有線で一定の電波を脳に与え、脳波のパターン変化を見ながら、実際に被験者にどのような影響が出るかを調べることはできる。それを無線で行うと、脳がどのように変化しているかは分からないが、被験者がどのような状況に陥っているかは被験者の感覚や感想を通して判断できる。

 

そこにはフィードバックの機構が存在しない。一方的に電波を送信する側と、一方的に電波を受ける側が存在する。これを実地に投入すると、フィードバックがないために実際に電波が機能しているかが分からない。それを理解するために、当初は盗聴器が使われたと思う。今でも、一部はそうかもしれないが、電波を使い相手に影響を与え、その状況を盗聴器でフィードバックすれば、ある程度までどのような変化が起こっているかは分かる。

 

この電波の送信が進化し、思考も対象者に電波で送れるようになる。デジタル的に思考を送ることもいずれ可能になると思うが、現時点ではデジタル的なものは始原レベルに限られていて、よりアナログ的な思考送信の方法が取られている。つまり、誰かの思考を脳波という形で抽出し、それを電波として対象者の頭に当て、その頭の中に思考が同期化され、考え方や行動に影響を与える。

 

この電波操作による影響は思考に限らない。反射神経以外の体の動きは脳でコントロールされており、手を上げたり下げたりするのも電波でコントロールできる。また、それは口も喉もコントロールできることを意味している。つまり、電波を使って発語も操作できる。自分は訛りが強い上に、自分と同じように喋れる人はいないくらいに訛りが混ざっているため、自分じゃない誰かの訛りはすぐ気がつくので、コントロールには気づき易いが、そうでないと口のコントロールを判断するのは難しい。

 

体の動きも思考も口もコントロールできるが、最終的な制御は脳が行うので、それらのコントロールにも自らの脳の自由の範囲が残っている。ただ、それは残っているという程度かもしれず、電波の影響に気づいていないとその行動は自らのもののように感じる。また、電波の影響に気づいていてもその電波が強ければ、自身の自由の範囲が限られる。