火の呼吸で一生負けない脳をつくる無敗脳ヨガ道場の辻です.
「禅道会」東京支部の西川道場長と空手家のWさんが私との介入研究後も
ヨガの指導者になるべく,継続的に私のところでトレーニングを受け続けています.
西川さんは現在,9月に行われる「UFC Japan」の開催準備に追われている中でのトレーニングです.
お二人共,勉強家で常に実践ありきの方々ですので,学習スピードもとても早いです.
毎日家でヨガを行っていてもいざ人へのレクチャーとなると何倍も大変になってきます.
ただこの人に教えるという行為が自分自身を成長させてくれるのですね.
まずは,「マントラ」から唱えましょう.
生徒さんとまだ十分に打ち解けていない段階では,マントラは控えた方が良いケースもありますので,
何回かヨガの哲学やテクニックをレクチャーした後に,マントラの説明に移るのも良いと思います.
ヨガのレクチャーで最も大切なのはガイダンスです.
このガイダンスで失敗してしまうと,生徒さんはヨガをやりたいと思わず,集中力も途切れてしまいます.
ガイダンスで生徒さんの興味を引くには,生徒さんがヨガを行う目的をよく理解し,
セミナーやワークショップならどういう人たちが集まっているのかを事前によくチェックしておく必要があります.
男性ならば,より理論的に,女性ならば,身体を動かす時間を長くしたりするなどの工夫をします.
指導に慣れないうちは各エクササイズの手順の説明でいっぱいいっぱいだと思います.
それでいいと思います.
はじめからうまくできる人など存在しないからです.
…今日は生徒さんはよく話を聞いてくれたとか,今日は少し退屈そうだったとか,
そういうことを観察しながら一歩一歩上達し,いつの日か,自分なりの指導法,型みたいなものが確立されていきます.
指導する側も試合中のアスリート同様にうまくやろうと,「結果」を過剰に意識する思考を捨てることが重要になってきます.
逆説的に思われるかもしれませんが,その方が自然体でのびのびできるからです.
そして,場数を踏んでいくことで段々と指導も慣れていきます.
「バンダ」の説明中
バンダを何のために行い,どのような効果があり,行う際の注意点を端的に述べていきます.
Wさんは,5種類のバンダの名称や説明は良くできていました.
そして,自分自身の経験からくる説明がとても良かったですね.
私が指導者に特に求めるのは,ヨガの理論的な説明だけでなく,自分自身の経験です.
医師や研究者は自律神経や脳機能の観点からヨガの効用を説明するのは得意かもしれません.
しかし,自分自身の体験から得たヨガのレクチャーは苦手としていると思われます.
「ヨーガスートラ」などのヨガの聖典の勉強は当然並行して行っていきますが,
それだけでなく,とにかく自分自身の経験,学びが指導では生きてきます.
自分自身がヨガの経験を積んでいくことで,生徒さんがどういったところでつまずきやすいのか,
そしてその時にどういったアドバイスが的確なのか?ケガや生理の時はどうしたらよいのか?
こういったことも本だけでなく自分自身の経験が生きくるのです.
クンダリーニヨガで最も重要な「ストレッチ・ポーズ」
…細かいですが手のひらは開いた方が良いですね.
こうした手の形,向きも自分自身の内部のエネルギーが高まってくると,どうしてこのような形なのかがとてもよく理解できてきます.
この姿勢で「火の呼吸」を行いますが,お二人共もう3分近くできます.
注意点としましては,よく見受けられますが,上体を起こし過ぎないことです.
上体をお越し過ぎると,臍下丹田への刺激が弱まってしまうからです.
クンダリーニヨガは,“角度のヨガ”という異名を持っているくらい,手足,身体の角度がとても重要になってきます.
ただ実際にエクササイズを行うときは,ポーズを綺麗につくることは一旦捨て,内部の変化に意識を集中させます.
今度は,西川さんが指導者役です.
たくさんの人たちが集まるセミナーでは,ケガをしている方,中高年者の方々など様々な方々がいらっしゃいます.
ですので,指導者自身が身体が柔らかくても,決して柔軟性を過度に伴うようなポーズは行わないように注意します.
開脚などのポーズもほどほどのところで止めます.
そうしないと生徒さんは内部の意識ではなく,指導者と同じように無理なポーズを作ることに躍起になってしまうからです.
…ヨガのポーズは「刺激」です…
刺激を与え,自分自身の心身の変化をフィードバックし,「今」に集中する行為…それがヨガなのです.
「心拍変動バイオフィードバック」の説明ですね
ここは非常に難解な理論になってきますが,いかに分かりやすく,その目的と効果,やり方を伝えられるかが大切です.
呼吸に携わる指導者の場合,今後,「心拍変動」は避けては通れないテクニックです.
うまく波形が現れないときはどうしたら良いか?
その原因と改善策までもレクチャーに含まれます.
とにかく想定されるケースを何通りも事前に把握しておくことはとても大切なことです.
「メディテーション」の説明をし,一緒に体験をします.
この後,二人で体験をシェアし合うのも良いと思います.
メディテーションは,座り方,姿勢,特に顎と顔の位置がとても重要です.
禅の「只管打坐」みたいに何も考えないで座るということは伝統的なヨガでは行いません.
それよりも,①シュラヴァナ(聴聞),②マナナ(熟考),③ニディディヤーサナ(深い瞑想),④ギャーナ(悟り)のプロセスを重視します.
基本的に伝統的なヨガのメディテーションは,①チャクラやクンダリーニへの意識を向けた基本的な「生気鞘」次元のメディテーションと,
②過去の出来事を振り返り,今の自分と対比させて行う「意思鞘」,「理智鞘」次元のメディテーションに大別されます.
①に関しては基本的に各自家で行い,②の方は指導者と一緒に行うことが大半です.
まあ,それだけ,ヒマラヤのヨガ行者にとって,活性化されたチャクラやクンダリーニは標準装備として搭載しておくべきものなのだと思われます.
終わりに「マントラ」を唱えます.
ちなみに,クンダリーニヨガとラージャヨガは流派が異なる為,唱えるマントラも異なります.
唱える目的は基本的に同じです.
何千年と受け継がれてきたヨガの智慧に対し,先人たちに感謝の意を表します.
指導後にお互いの感想を述べ合います.
お互いに良いところ,得意とするポイントは異なり,修正することでさらに良くなるポイントがあります.
こういった模擬指導を繰り返し,行っていくことで段々とスムーズな指導が行えるようになっていきます.
あとは,指導者の「声」も重要です.
トーンを下げ,あまり快活になり過ぎないようにします.
もし大きな施設で行う際は,マイクがあるならお借りし,柔らかい周波数のトーンでの指導を目指します.
ヨガ・セラピストにとって「声」は命 なのですね.
P. S.
お二人共,はじめはチャクラやクンダリー二の存在を信じていませんでした.
それが普通だと思います.
逆に盲目的に信じ過ぎない方が,先入観がなく,自分自身の体験から学ぶには良いといえます.
…しかし今や,お二人とも,チャクラの色まで霊視するまでに至りました.
これ自体は目的ではなく,単なる途中過程で起こる現象ですが,修行が順調に進んでいる目安にはなります.
これからお二人は何回も何回も嫌という程…(笑),繰り返し模擬練習を行い,
空いている時間はヨガの哲学を学び,日々の自己鍛錬を怠らず,
いつの日か指導者デビューを果たします!
お二人の今後の活躍に,乞うご期待!!
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