野球のメジャーリーグ ワールドシリーズ第6戦、第7戦。

本当に素晴らしい試合で、テレビで見ていただけの私も、心震える試合でした。

私の知り合いはカナダのトロントで行われた最終戦を観戦しながら私にメールを送ってくれました。

どれだけ興奮した試合だったことでしょう。

昨日行われた最終戦は、最後までどちらが勝つのかわからない、本当に両チームが死力を尽くした試合でした。

プロのトップ選手たちが、死力を尽くしているのですから、もう技術云々ではなく、どちらが最後まで気を抜かずにプレーできるかという勝負になっていたのが見ていても分かりました。

 

その中でも、前日に勝ち投手となった山本由伸投手が8回からブルペンで準備をして、9回にランナー一、二塁の場面で登板してくる時には、本当に投げるんだ と驚きました。

しかも前日と変わらぬ冷静な投球。

危ない場面もありましたが、しっかりとゼロに抑えて、最終的に勝ち投手に。

もうこの時点で文句なくシリーズMVPだろうと誰もが思ったピッチングでした。

 

山本由伸投手の高校時代フォーム

(写真 毎日新聞より)

 

この山本投手。

大谷選手はドジャースに来た(呼んだ?)時から「僕は世界一の投手だと思ってるんで」と発言していたのを今も覚えています。

日本球界での山本投手のピッチングを見ている人は、もちろん日本一だとは思っていましたが、メジャーでどこまで通用するのかははっきり言って分からない。

特に門外漢である私のような人間にはわかりませんでした。

 

しかしやはりメジャーで山本投手は初年度から活躍し、2年目の今年はエースの活躍。

素晴らしい投手、世界一の投手です。

ロバーツ監督も「強いメンタル、完璧なフォーム、揺るぎない意志がある。こんな選手を今まで見たことがない」と最大級の賛辞をおくっていましたし、シャンパンファイト時の最初の挨拶でも、今年引退するカーショー投手とと共に山本投手のことを紹介していたほどでした。

プロから見ても、監督からも見ても、間違いない活躍だったということです。

これで世界のメジャーリーガー全員が、山本投手の凄さを実感し、来年以降は、山本対策をかなりしてくるようになるはずです。

それほどの価値ある投手にレベルアップした一年になったのです。

 

私は山本投手がドラフトされた時のことをまったく知りません。

甲子園で活躍した選手や大学で活躍していた選手なら名前くらいは効いたことがあるはずですが、山本投手がどこにいて何位指名だったのかも知りませんでした。

なんと、オリックスに4位指名。

ヤフーニュースによるとこう紹介されていました。

 

「都城高(宮崎県)から2016年のドラフト会議でオリックスに4位指名を受けた。同学年の高校生でドラフト1位指名を受けたのは、作新学院の今井達也(西武)、横浜高の藤平尚真(楽天)、広島新庄高の堀瑞輝(日本ハム)、履正社高の寺島成輝(元ヤクルト)だった。」

(以上ここまでヤフーニュースより抜粋)

 

オリックスバファローズHPには山本投手のプロフィールが紹介されています。

 

2016年のドラフトで宮崎の都城高校から4位指名です。

しかも小学校、中学校までは岡山。

そのころに全国大会に出場していますが、高校では甲子園に出場はしていません。

ただ、宮崎で「150キロ投げる高校生がいる」というのはスカウトの間では有名だったようで、3年生の夏の大会書泉にはスカウトが20人も見に来るほどの逸材だったそうです。ノーヒットノーランや完全試合も地方大会ではやっていたようです。しかし上位指名はされず、オリックスが4位指名することに。

まだこの時点では、「すごいけど、一番の注目ではなかった。将来を見越して」という感じだったわけです。

詳細はこちらのTikTokに詳しく紹介されています。

 

 

 

山本投手は1年目はファーム中心、2年目で1軍の試合にも50試合以上登板するようになり、3年目、2019年に最優秀防御率投手賞を獲得し、ここで背番号が18に変わり、エースとして活躍するようになっていきます。

 

身長は178センチです。

メジャーで活躍する選手は190センチくらいある人が多い中で、おそらく小さい選手の部類にはいります。

日本のプロ野球でも170センチ台では低いと言われてしまうでしょう。

それでも山本投手はメジャーで活躍できています。

なぜか。

 

それは、抜群のコントロールと、背が低いのに身体の使い方が本当に上手なので、球が速い。

山本投手の股関節のやわらかさ、そして肩甲骨もやわらかく、可動域が広いということもあるのではないかと見ていて感じます。

(練習の時に肩がぐるぐるまわっています)

 

小さくても世界のトップになれる。

野球の世界だけでなく、あらゆるスポーツやアートの世界で頑張ろうと思っている小さい選手にこれは勇気を与えます。

 

背が小さい人は活躍できないというのはもう昔の話です。

今は小さくても、何かが優れていればトップになれることを山本投手が証明してくれたからです。

 

小さな巨人。山本投手に学ぶことがたくさんあります。

今日も山本投手の冷静さに学んでいけるいける!!