ハノイ二日目はハノイの旧市街から、いま新たに造成されつつある地区、タワーマンションや高層オフィスビルが立ち並ぶエリア、そして最新の都市型イオンの店舗まで、いろいろと見て回りました。

 

強烈だったのは「ドン・スアン市場」。

いわゆる総合卸売センターです。

日本で言えば、昔の五反田TOC、大阪の繊維シティーみたいなところです。

 

14000㎡、3階建て。

この中に2000店舗の卸や一部小売店がはいっています。

基本的には業者がここに仕入れにきて、自分の店などに持ち帰って販売するための仕入れの場所です。

アクセサリー、衣料品、雑貨、食材など、とにかくありとあらゆるものが大量陳列されています。

2000店舗はいっていそうですが、一つひとつの店は本当に小さな店です。

実質2坪くらいしかないのではないでしょうか。

その店の床から天井までずらーーーーーっと商品を陳列して、販売しています。

 

フランスとベトナムの建築様式が融合した建物

 

商売っ気のある店ではこんな感じで仕入れに来た方々と商談をしています。

 

しかしほとんどの店ではこんな感じで、その商品の上で寝ていたり、スマホをいじっていたり、話をしていたり、ご飯を食べています。

いらっしゃませもなにもありません。

クーラーもない施設なので、各店でとりつけている扇風機の下で、ただ寝ているだけ。そんな施設です。

 

しかしなんとなく昔の日本の感じもあって、興味深い施設でした。

まさに数十年前の日本の卸売りの光景が一部フラッシュバックしてきました。

こんな風に寝ている人はさすがに日本ではいませんでしたが。

 

こんな感じで商売していても成り立つのは、おそらく家賃が劇的に安いことと、固定客がいて外に物流施設や倉庫をもっている会社がほとんどで、ここはアンテナショップ的、つまりショールームなのです。だから通常の固定客の取引は別でされていて、ここはプラスα的な売り場であり、観光施設でもあるのだろうと地元在住の方が教えてくれました。

寝ていてもお客さんがこれだけたくさん入り、固定客もいるのですからたいしたものです。

びっくり現象の店でした。

 

次に行ったのはここからわりと近くにある「イオン・スアントゥイ店」。

25年1月にオープンしたばかりの最新のイオンです。

郊外に大きなイオンモール(イオンモール ロンビエン店)があるのですが、このイオンは都市型のイオンです。

1階 食品と化粧品、2階に衣料品と家具、家電、カフェ、3階にフードコートで構成されています。周辺には大学やオフィス街などが広がり、昼間人口もとても多い地域。

昨日は土曜日なので周辺のオフィスは人がないところも多かったと思いますが、多くのお客さんが来店していました。

 

 

まさに最新のイオン。

お客さんがよく入っているからということもありますが、新しいイオンということもあり、とてもエネルギーに満ち溢れている印象でした。

 

前述の市場は売る気がないのに固定客に支えられている旧施設。

イオンは売る気満々の売り場で、最新の陳列、良い品揃え、サービスで新規客を獲得している新施設。

 

このどちらもが共存していて、それぞれが繁盛している。

これこそ理想的な姿ではないでしょうか。

 

実際には最新の施設ができることで古い店や昔ながらのパパママストアがハノイから姿を消してきているのですが、それでも今はギリギリ、昔ながらの小さな路面店が生き残っているからこそ、市場が繁盛し、モールに人がはいるのです。

 

まさに発展中のベトナムの顔と、なくなりつつある古き良きベトナムの顔の両方を見ることができました。

どちらがいい、悪いはなく、どちらも共存していけるといいなあと実感しました。

 

今日もベトナムで新旧を体験していけるいける!!