訪日外国人客の国内消費が低調になり始めているそうです。

財務省の国際収支統計の旅行収支受取額というデータによると、2025年に入ってから「低調に推移している」のです。

 

4月は前月と比べてほぼ横ばいの7810億円。

3月 7800億円。

2月 8555億円

1月 8995億円

 

1月は過去最高で、このままいくかと百貨店各社は思っていたのでしょう。

しかし、徐々に尻つぼみ傾向。

1月と比べて1000億円も減れば、それは都心型百貨店での買い物も減っていることでしょう。

 

4月以降、都心型百貨店の売り上げが振るわないのは、まちがいなくインバウンドの売り上げ減が大きいのは間違いありません。

実際に4月の全国百貨店の免税売り上げは2ヶ月連続のマイナス。

特にラグジュアリーブランドの売り上げが低調。

結果的に客単価が下がっているのです。

そして主要百貨店の5月の売り上げも前年同月を下回っています。

 

「訪日消費はピークアウトした」という声がでるのもわかります。

 

しかし、実際には訪日客自体は増えています。

4月は前年同月比で28.5%増です。

390万人以上が来日しています。

単月での過去最高です。

海外からの観光客は相変わらず日本に来ています。

 

新幹線にもスーツケースをおす観光客がたくさん乗ってきます。

家の近所でもスーツケースを押す人たちがairbnbで宿泊先に向かう姿をよく見かけます。

新宿、原宿、渋谷に行っても外国人だらけ。

光景はなんら変わりません。

 

先日も原宿に行くと、裏原宿にある人気スニーカーショップ 「on」にはたくさんの訪日外国人が列をなしていました。

110分以上待って店内に入ると、日本人でいたのはスタッフ数名と私たちともう一組の日本人客のみ。

95%は訪日外国人でした。

 

今や世界のonの中でも最高売り上げをあげている原宿店。

確実にインバウンドで売り上げが上がっています。

 

 

とにかく山のように靴を買っていきます。

聞くと一人3足買えるので、四人家族で来て12足くらいは平気で買うのだとか。

一足2万円弱なので24~5万つかっているということです。

 

そうなのです。

百貨店のラグジュアリーブランドは値上げと同時に円高傾向になってきて、以前より割高になってきたので購入を控えているのです。

一方で1~2万円くらいの商品についてはそれほど減少していません。

むしろ高額消費をやめて、そこそこの商品にシフトしているとも言えます。

訪日客の買う物が変わってきているのです。

物は買わないけど、飲食にはお金をつかう人も増えています。

 

インバウンドはまだまだ増えると思いますが、どこにお金をつかうのかはこれからは変わります。

百貨店も高級ブランドを販売して売り上げを上げるというモデルに頼っているだけでは、早晩、厳しくなるかもしれません。

変化する訪日外国人消費。

これからの動向を注視したいと思います。

 

今日もインバウンドを冷静に見ていけるいける!!