ニチガクという大学受験予備校が受験本番を前に破産したというニュースには驚きました。

なにより受験生に対する精神的なショックが大きい。

私のお客様の会社があるすぐ近くにニチガクがあります。

私はこの予備校を知らなかったのですが、「日本学力振興会」という会社名なので、学力を振興させるという名前をつけているというのは相当な歴史のある会社なのだろうと思っていました。

 

今回のニュースを見てあらためて同社HPを見ると、40年の歴史があると言います。

そして、圧倒的な合格率 92.7% の文字が目立ちます。

確かに毎年、有名大学に合格者をだしてきた予備校らしいのです。

しかし、経営がまずかった。

この9ヶ月で経営者が二度交替。

すでに2024年には会社として資金繰りがまわらない状態になっていたようです。

 

現在の経営者は「受験生のことを考えたら、こんな時期に破産したくなかった。心が痛い」と言っていますが、本当にそう思うなら、それぞれの家庭に伺ってでも受験指導をすべきでしょう。

教育内容は素晴らしいのでしょうが、経営はずさんになってしまったということです。経営者の責任です。

 

さて、なにより気になるのはここに通っていた160名ほどの学生のサポートです。

昨日、学研さんがやっと正式にサポートを申し出ました。

 

(写真 学研 学習)

 

 

生徒への個別指導支援を回数は限定的ながら無償支援。

さらに、在籍していたニチガク講師にも、働く場所を支援すると発表したのです。

生徒だけでなく働いていた先生たちも給与遅延で、支払われていない給与もあるようなので、これはとても喜ばれる救済でしょう。

学研の信用度が一気に上がる支援内容です。

 

「戦後復興は、教育をおいてほかにはない」との信念で創業者が立ち上げた会社。

学習研究社が作られたのが1946年。

老舗の教育会社です。

古くは「科学」と「学習」。

私は小学生の頃、この科学と学習の付録が好きで、学校に売りに来るので毎号買っていました。

今は幼児から大学受験、社会人教育まで幅広い教育をしている総合教育会社です。最近はM&Aもかなり積極的に進めている会社です。

 

その学研が支援を発表しました。

私はこのような支援がもっとたくさんの塾や予備校からでるべきだと思っています。

10校くらいが支援を申し出れば1校当たりの支援人数は15名程度です。

そのくらいなら、今進めている授業にいれたり、少人数指導の中にいれてあげたりできるでしょう。

 

困っている生徒と困っている先生がすでに目の前にいるわけですから、積極的に支援すればするほど、その予備校や塾のブランド価値は上がります。

 

このようなサポートが迅速に意思決定できる教育機関なら、きっと常に生徒のことや先生のことを考えて経営しているのだろうなあと想像がつきますし、経営的にも安定しているからサポートできるのだろうと思いますので、信頼度が上がります。

まさに危機の時にどんな対応をするかが企業のブランド力をつくるからです。

 

地区はどこでもいいと思うので、東京都内の予備校や塾は積極的に支援を申し出て、生徒のために動いてほしいと思います。

それが結果的には来年以降の生徒獲得にプラスになりますし、先生の雇用にもつながります。

 

学力を振興させる会社を学習を研究する会社がサポートする。

 

今日も困っている人のために迅速に動いていけるいける!!