自己肯定感。最近よく聞く言葉です。
私はほぼ使ったことがありませんが、若者と話したり、若者を部下に持つ先輩と話しているとよく聞きます。
自己肯定感については私はいろいろと言いたいことがありますが、ここでは、この言葉が最近の若者をとらえるキーワードになっているという話です。
最近の女性ファッション誌でも、この傾向があると言います。
赤文字系と言われたファッション誌のCanCamを見てみると、確かにそのような傾向があるのがわかります。
博報堂生活総研とCanCamを発行する小学館が共同で、同誌の表紙で使われている言葉を分析したところ、2000年代と2020年代では使われている言葉に違いがあることがわかったそうです。
2000年代までは「人から見られている自分を気にすることが多く、流行に乗り遅れたくない、正解を求める」という傾向が強かったようです。
それか最近は、「自分」「あか抜け」「自分の中での最高」という言葉が目立つようになってきたと言います。
(写真 小学館 CanCamより)
確かに最近の表紙を一通り見ると、多くの表紙では「自分目線での言葉」が多いのが分かります。
同誌編集長によれば、「これがいいとは言い切れない時代なので、なりたい私に近づいていくための複数の提案をしている」そうです。
今は正解がない時代。
あるのは、自分の中でのベスト。
自分の考える理想の形。
なりたい自分を模索するのが今だということです。
なりたい自分に向かって頑張ることこそが自己肯定感につながるというわけです。
わかったようなわからないような。
以前に比べると、誰かに勝つため、誰かに気に入られるためという視点ではなく、自分が良ければそれでいいという傾向になってきたのです。
これはとてもよくわかります。
ファッションは確実にこの傾向があります。
メークはまだ以前の要素が残っている気がしますが、洋服はなんでもアリ、どんな格好でもその人が良ければ〇な世の中になっています。
ある面では、自然体になって、見栄のようなものがなくなってきたので、いい傾向です。
しかし、異性を気にする人が減ったり、誰かに比べてという勝ち負けの感覚がなくなったりしているのは、なんとなく弱々しい感じもしてしまいます。
ただこれが今の時代のトレンドだとすれば、売る側としては、以前のような感覚で言葉を選んだり、伝えたりしていては古い会社だと思われてしまいます。
自分好きな人に対してどんな言葉を投げかけるか。
消費者はそのあたりを厳しく見ています。
時代の感覚を読んで今日もいけるいける!!