★登場人物
・緑川 亮子 (みどりかわ りょうこ) 35歳
分譲マンション(1LDK)に一人暮らし
独身。半年前に7年付き合った恋人と別れた。
商社勤務。次長。
バリバリと仕事をする気の強いキャリアウーマン。
常にメイクも髪型も常にバッチリきめている。
生活についても、きっちりしており、
掃除洗濯はもとより、時間があれば自炊も行っている。
・木内 まゆこ (きうち まゆこ) 35歳
分譲マンションに夫(雄二)と2人暮らし。
子どもはいない。専業主婦。
小柄で童顔の為、実年齢より若く見える。
外出時はワンピースが定番。
不育症で、子どもを産むことができない。
また夫の身体にも原因がある。
優しい夫の庇護の下、
姑との確執(というか姑の一方的な敵意)はあるが、
ゆったりとした毎日をすごしている。
★あらすじ
次長まで上りつめた亮子。
ある日、上司に呼ばれ、
メンタルヘルスクリニックへ行くことを促される。
日頃の仕事状況に支障をきたすような状態になったからだ。
本人は憤慨しながらも、上司命令とあって、
仕方なく、クリニックに向かう。
そこで、静かに佇むまゆこを見かける。
亮子はクリニックで、「中度のうつ病」であると診断される。
そのことを受け止めきれない亮子は混乱する。
一方、まゆこは、姑からの誹謗中傷を受けながらも、
夫・雄二の優しさに助けられながら、うつ病の治療を行っている。
クリニックに通い始めて4年が経つ。
毎日、平凡な生活を送っていたが、亮子の存在を気にし始めている。
会釈を交わす仲になった2人。
調剤薬局で待っていたまゆこに、亮子が話しかける。
驚いたまゆこだが、
それまで何に対してもほとんど興味を持てなかったが
亮子には何かしらを感じる。
診断結果から、会社から3ヶ月の休職を言い渡された亮子。
一応、キリのいい11月まで休むことに。
休み入った当初は戸惑いながらも、
薬局の帰りなどに買い物をしたりして過ごしていた亮子も、
日が経つにつれ、怠惰な生活になっていく。
溜まる洗濯物、べたつく床、山となるゴミ袋。
それまで外出時は完璧な自分を作り上げていた亮子だったが、
診察日すら億劫になり、
服装は適当に、でもメイクだけはこってりと施して行くようになった。
まゆこは、亮子の押しの強さに面食らい、
一瞬、敬遠気味になったものの、
亮子の人見知りをしないところや、
いつもきちんとしている姿に触発される。
亮子のことは「イヤじゃないもの」と思い、
性格上、自分からは話しかけることはできないけれど、
相手から声が掛かれば、
一度断ってしまったお茶をしに行ってみようと考えてる。
また、それまで日焼け対策はしていたものの、
メイクなどしていなかった、
しても極薄くパウダーをはたくだけだったまゆこが、
まゆこなりにきちんとメイクをして診察に行った。
メイクをしているせいか、背筋も伸び、
医師の前以外では外しているサングラスを、
受付でもはずせる余裕ができていた。
変わったまゆこの姿は、クリニックの待合室で、
他の患者が思わず見とれてしまうほど、きれいなものであった。
2週間ぶりに会った2人は、まるで入れ違ったようだった。
外見を気にしなくなった亮子。
外見を気にするようになったまゆこ。
怠惰な生活に慣れてだれきってしまった亮子。
生活にハリのようなものが出てきたまゆこ。
2人は今後どうなっていくのか・・・
以 上