壮年にはまだ一家を成し得ず、

 あらゆる古典から学んだ寄せ集めで、

  人々から集古字といわれた。

しかし晩年になって一家を成すと、

 人は私の書が誰の書風に基づくか

  分からなくなった。

 

  米 芾(べいふつ)

    中国の北宋末の文学者・書家・画家・収蔵家・鑑賞家であり、

    特に書画の専門家として活躍した。

 

    書においては蔡襄・蘇軾・黄庭堅とともに

    宋の四大家と称されるが、

    米芾は4人の中で最も書技に精通しているとの評がある。

    他の3人はエリート政治家として活躍したが、

    米芾は書画の分野のみで活躍した専門家であった。

 

    彼は非常に書画がうまかった上に鑑定に秀でていたため、

    崇寧3年(1104年)の書画学(宮廷美術学校)設立の際には

    書画学博士となった。

    そして、徽宗の側近に仕えて書画の鑑定にあたり、

    のちに礼部員外郎に抜擢された。

 

    徽宗の厖大な書画コレクションを自由に利用できたことにより、

    古典を徹底的に組織的に研究した。

 

    また、蘇軾や黄庭堅と交友関係にあり、

    米芾が一番若かったので彼らは米芾を可愛がっていた。

    米芾は傍若無人で、徽宗の前でも

    「黄庭堅は字を描くだけで、蘇軾は字を画くだけである。」

    などと貶しているが、彼らが腹を立てた形跡はない。

    

    自著の『海嶽名言』に、

     「壮年にはまだ一家を成し得ず、

      あらゆる古典から学んだ寄せ集めで、

      人々から集古字といわれた。

      しかし晩年になって一家を成すと、

      人は私の書が誰の書風に基づくか分からなくなった。」

    と述べているように、

    米芾は多くの古典を臨模して書を学んだ。

 

    このように彼の書は古法の探求を土台にしているため、

    品位と規模において南朝や初唐の大家に匹敵し、

    この後、彼以上の書家はついにあらわれなかった。

 

    模倣の繰り返しが至高の技術と

    独自の作風に結実したのである。

 

    逸話

     ●ある時、米芾はコレクターから古典を借りて臨模し、

      模写が終わって真本と贋本をいっしょに返したところ、

      持主は両者の区別がつかず、

      「どちらが真本?」と米芾に聞くと、

      米芾は、「お好きな方をお取り下さい。」と言った。

      持主が迷いながら贋本を手にすると、

      「さすがはお目が高い。」と言って持主を欺き、

      かくして真本を手に入れてしまった。

 

     ●蔡京の子の蔡攸は、

      舟の上で王羲之の『王略帖』を米芾に自慢げに見せたところ、

      突然、米芾は『王略帖』を奪い取って、

      「この書が欲しい。くれなければ死んだほうがましだ。

       巻物もろとも水に飛び込む。」と言い、

      『王略帖』を懐に入れて水に飛び込もうとした。

      蔡攸は、「見せたのが失敗だった。」と後悔しながら

      『王略帖』を米芾に譲った。

 

一流になるのは先ずは真似ることから・・・。

そして超一流になるにはさらにその先へ・・・・!

 

  守破離(しゅはり)

    日本の茶道や武道などの芸道・芸術における

    師弟関係のあり方の一つであり、

    それらの修業における過程を示したもの。

    

    修業に際して、

      まずは師匠から教わった型を

      徹底的に「守る」ところから修業が始まる。

 

    師匠の教えに従って修業・鍛錬を積みその型を身につけた者は、

      師匠の型はもちろん他流派の型なども含め

      それらと自分とを照らし合わせて研究することにより、

      自分に合ったより良いと思われる型を模索し試すことで

      既存の型を「破る」ことができるようになる。

 

    さらに鍛錬・修業を重ね、

    かつて教わった師匠の型と自分自身で見出した型の

    双方に精通しその上に立脚した個人は、

      自分自身とその技についてよく理解しているため

      既存の型に囚われることなく、

      言わば型から「離れ」て自在となることができる。

 

    このようにして新たな流派が生まれるのである。

 

米芾の書は、まさに新たな流派ということなのだろう!

    

2024年6月22日

午前中はゴルフの練習。

 

来週金曜日に中吉谷集落の

T・Yさん、T・Kさん、M女史(元キャディ)との親睦ゴルフがある。

昨年11月に初めて高松グランドCCで実施した時は、

鹿庭コース:120(OUT:63,IN:57)だった。

(恥ずかしながら私が一番悪かった)

 

今週で二人の田植えが終わるので私からリベンジのため、

グランドのメンバーでもあるT・Yさんに

氷上コースを予約してもらっている。

 

理由は鹿庭コースより氷上コースが簡単・・・・・?

それに6月は氷上コースが金曜日特別割引(1050円)がある。

 

何とか100を切ってリベンジ達成したいものだ!