スーダン南北の平和
最近バタバタと移動しているのと、ネットが遅かったり電気がなかったりで更新が進まずすみません。簡単に数週間の記録して走り書きします。
①ハルツーム滞在
かなり良い生活ができる環境だ。
アフリカというよりも、アラブの国という印象の方が強い。
手頃なマッサージ屋もあるし、安いレストランも多い。物価が高い南とは大違い。
大使館の方とお会いする機会もあったが、アラビストである大使はやはり北の人の意識に近いようで、スーダン南部独立に対してはすごく懐疑的だった。
北のスーダン人は、民主主義や選挙よりも、むしろ経済成長に関心が高いようだ。
数年以内に、ドバイのように発展する気がしてならない。
②マラカル
南部のアッパーナイル州の州都で南北が紛争をしていた時期のgarrison town。
国連機関が多くあり、調整業務のため月に1~2回は行くことになる。
小さな町という感じだが、土は粘土質であり、雨が降ると地面なドロドロで、
長靴なしでは歩けない。
地元の人の手を借りないと、深い水たまりを渡り切ることも難しい。
柔らかい泥の中に足を踏み入れると、ずぶずぶとはまって足を取られてしまうからだ。
四駆の車でさえも、地面がゆるくてクルクル回ってしまうほど。
たまたま電気が通わずジェネレーターの調子も悪かったので、キャンドルナイト。
途中でガスもなくなり、お湯をわかすにも炭で火をおこす。
電気が来ないので、ポンプで水を汲み上げることができず蛇口から水も出ない。
1ガロンの缶に水を汲んできてもらい、行水。
食事は地元のパンと果物と味噌汁。
なかなかサバイバルな生活だが、国連へ足を運ぶと進む話も多い。
この町に日本人の女性が2人いる。頼もしい。
そうそう、ハルツームからマラカルに向かう飛行機が、離陸してからトラブルが見つかりハルツームへUターン。
4時間ほど待ってようやく別の飛行機で出発。やはり飛行機は私に優しくないようで。
③再びジュバ
ジュバにいると手続き関連の仕事が多い。プロポーザルの署名、会計書類のチェック、購入品の依頼、スタッフ移動の管理が中心になる。
ちょうど日本人スタッフの入れ替えの今は、引き継ぎ&入れ替えの埋め合わせということでフィールドにいる時間はしばらく多くなると思う。
電気がくる時は生活は快適だ。
雨季のはずなのに、大雨もなく、水不足が不安だけれど。
④スーダンの平和
南部の治安は落ち着いている。
2009年の議会選挙と2011年の南部独立を決める国民投票に向けて、政治家や政党の話し合いは増えつつあるようだ。
今年初めに行われた人口統計調査の結果もそろそろ発表される。
紛争中に避難していた隣国から戻ってくる帰還民の数は増えているが、インフラの未整備、就職難、食糧不足、教育セクターの未整備は帰還民の定着の妨げになっている。
一方、ダルフール地方ではPKOスタッフが襲撃されたり、NGOや国連の車両が襲われたり、依然として緊張が走っている。
そんな中、国際刑事裁判所(ICC)スーダンのバシール大統領を人道に対する罪を犯したとして訴追することにした。
これを受けて、ダルフールやハルツームではこれの反対する動きがあるだろうと見られており、注意が警戒だ。
また、ウガンダと国境を接する南部では、ウガンダのJoseph Kony率いるLRA(神の抵抗軍)が国境を越え活動をしており、ウガンダ政府とLRAの和平交渉が南部の治安に多く関係してくる。Josheph KonyをICCで訴追するかどうかも交渉内容の1つであるようだ。
スーダンより第一報
スーダンに着きました。
出発前に会ってくれた友よ、スーダン行きに心配してくれた友よ、
いつもsurprise餞別を考えてくれる友よ、私にはできないことをしている友よ、
ありがとう!
8年ぶりに会う友人もいたりして、今回の日本滞在はとても有意義且つどきどきわくわくが沢山の2か月弱でした。
長旅でしたが、1泊したナイロビでは、ソマリアのオペレーションで遠隔で働いている
大学院の友人に会い、ニッチな世界に生きる同士の絆を実感。
そして到着したスーダン南部の中心都市ジュバは、雨季にも関わらず30度を越える。
正直なところ、ここがスーダンであるという事実以外は、何も驚きや戸惑いはなく、
この土アフリカっぽい、この匂いアフリカっぽいと記憶を探っていることの方が
多い気がします。
夜、ジュバを車で移動していると、初めての現場アフガニスタンで感じた想いが
蘇ってきたり…。夜の湿気と埃の混ざった匂い。
何かにつけ、私は匂いで過去を思い起こすことが多い。笑。
宿舎と事務所は同じ敷地内にあり、Expatスタッフ(外国人スタッフ。非アフリカ人は我々のみ。)が一緒に食事・生活をしている。
ケニア人スタッフが多いため、食事は基本ウガリ。
とうもろこしの粉を練って蒸したものだが、以前リベリアについて書いた際に紹介した
Fufuと同じようにスープと一緒に食べる。
餅状になっているFufuよりもウガリは食べやすい。
毎朝お祈り(クリスチャンの)とミーティングがセットになっていて、どちらかというとムスリムの方が馴染みのある私はちょっと違和感を感じながらも、何とかやっています。
蛇口から水が出ず断水になるたびバケツで行水をし、
発電機の故障で電気がつかず懐中電灯が手放せず、
蚊帳の中で大汗をかきつつ夢を見るそんな生活だが、
一日の終わりに見る満点の星空は疲れを吹っ飛ばしてくれるのさ
流れ星だって日常茶飯事。
ここでの数年は、今後私はアフリカで食べていけるか・生きていけるか否かを確認する上でも重要だったりする。
数か月で脱出してしまうのと数年生活してみるとではだいぶ違うはずなので、
自分でも楽しみである。
ここ数日はただただ忙しくて、時間が足りないという感じ。たぶん、これから新しいプロジェクトが徐々に始まるので、もっと忙しくなっていくのかも。
取り急ぎ、ご報告でした。
いやー、それにしても暑い。暑い。
今日からはハルツーム出張に続き、スーダン南部巡業です。
ハルツームに到着するや否や、発展ぶりに「ここは同じスーダン?!」とびっくりしてしまったほど。また、別途報告します。
コンビニのデザートで至福の時を
コンビニって、日本社会の象徴だと思う。
ここ2年程コンビニのない生活をしていて、すごく困ったことや不便だったことはなかったものの、
でも、日本の現代文化の1つだなーと思ったりするのです。(大袈裟?)
昨今のエネルギー事情や環境への配慮からはあまりよろしくない、24時間営業という点に加えて、便利・品揃え豊富・手頃という3つの要素は、働き者で気が細やかな日本人らしい要素ではないか、と。
頑張りすぎちゃってたりするのも、日本人とコンビニの共通点か。
さて、前置きはここまでにして(大袈裟なイントロで失礼)、最近ずっと気になっていた某コンビニの
マンゴーパフェをとうとう試してみた。
名物のソフトクリームに、肉厚のアップルマンゴーとマンゴーソースがかかっている。
これが甘すぎず、おいしい
コンビニのデザートに使われるマンゴーなんて、そんなにおいしくないんだろうと思ってたけど、
これにのっているマンゴーは半分解凍されていて、適度に柔らかく、味が濃いのだ。
しかも、まさに写真(HPからお借りしたもの)の通り、底にもぎっしりマンゴーが詰まっている。
これで300円弱だよ。
海外から帰ってきた時と海外へ出発前は、日本食や野菜多めの家庭料理を食べたくなることが多いが、
日本のスィーツも恋しくなるものの1つだ。甘すぎないところが、日本以外ではなかなかお目にかかれない。
出発1日前。あともう1回コンビニに足を運んでしまいそうだ。
今が旬のマンゴー。季節が終わる前にお試しアレ。
スーダン航空機炎上
6月10日夜、スーダンのハルツーム空港で飛行機が炎上しおよそ30名の死者を出す惨事があった。
結構みなさんニュースを見ているのか、「ハルツーム空港が燃えてるけど、どうなの??」みたいなメール
を沢山いただきました。大学の友人やらフィリピンの知人やら…。
当初、「私が行くのは南部だから関係ないよー。通過すらしないし。」と言っていましたが、
今月末にはハルツームへの出張に行く可能性が高くなってきました…。
事故を起こしたのはスーダン国営航空。どうか、別の航空会社を利用できますように。
いや、たぶん乗らない。そうやらスーダン国営航空を利用するのは自殺行為らしい。
国連機関の職員も利用が認められてなとか。
ところで、ブログでのご報告が遅くなりましたが、先月後半より緊急支援&開発のNGOでスーダン南部の難民
帰還支援事業を担当していて、6月22日には南部スーダンのジュバを目掛けて出発します。
数年前と比べるとだいぶ過ごしやすくなったらしいジュバには、1ヶ月のうち半分を過ごし、残りは地方で
過ごすことになりそうです。
実は本邦の事務所職員の中ではまたも最年少。そんな私に事業を任せてくれる環境に感謝しつつ、
雨にも負けず、ぬかるみにも負けず、頑張ってきます。
(そう、年内は雨季なんです。地方都市は滑走路が舗装されてないので、雨季は飛行機が数週間着陸できないのもよくある話らしい。)
ちょくちょく休暇で国外に出ることはできるものの、たぶん2年程度の赴任になるでしょう。
これでアフリカまっしぐらさ。
せっかくしばらく維持してきた美白も、乾季の日差しにやられ真っ黒になること間違いなさそうです。
もともと何処でも生きていける体質だけど、より野生的になってきたいと思います。
6月20日は世界難民の日
6月20日(金)は世界難民の日です。
UNHCRでは、この日を記念し、これを機に難民問題に対する認識や理解を深めてもらおうと
「難民映画祭」 を開催します。
詳細は以下の通りです。
日時: 6月20日~27日
入場料: 無料
会場: ドイツ文化センター
セルバンテス文化センター東京
イタリア文化会館
東京日仏学院
NHK みんなの広場 ふれあいホール
期間中は、アフリカ、中国、中南米、中東、アジア各地のドキュメンタリーやショートフィルムが上記の会場で
上映されます。中には、劇場公開もされている作品もあり、時間のある方は是非足を運んではいかがでしょう。
例えば、このブログでもご紹介した「君のためなら千回でも」 も上映されます。
尚、このイベントには個人的に全く関与していないので、上映作品や会場への行き方等はイベントウェブサイト
を参照してください。
以上、イベントのご紹介でした。