ケニアの大将 | It's a small WORLD!

ケニアの大将

昨日、オペレーションチームのトップの送別パーティーがあった。

ロジ、調達、セキュリティ等オフィスの運営、維持管理に関わるあらゆることを担当し、

NGOの大黒柱的な存在のオペレーションチーム。

彼らなしでは全く事が動かない。そんなチームを2年半率いたケニア人のPが離任することになりました。


彼の第一印象=すごく人当たりの良い、温かい人。面倒見の良い人。
初めて会った時から、チームの一員として迎え入れてくれ、安心感を与えてくれた。
オフィスで会う度にhello my dearと声をかけてくれ、ジョークを飛ばし、曇ることのない笑顔にいつも癒された。
こんな人には今まで出会ったことがない。彼の印象は、第一印象と変わることがない。


送別パーティーのスピーチでも、人々は皆声を揃えて言ってた。


「彼は、会った瞬間から、まるで20年間も彼を知っているような気持ちになる。
人と人とくっ付ける糊のような存在で、本当に魅力あふれる人。」


「初対面でも初めて出会ったという気がしない。」


「会う度にいつも真っ白な歯が見えていて、笑顔の耐えない人。」


それでいて、単なるムードメーカーなんかじゃない。
仕事がとてもよくできる人で、何十人ものリベリア人を指導し、オフィスを動かし、
プロジェクトがきちんと回るのをサポートしてきた。
リベリア英語を上手に操り、部下には厳しいこともかなり言ってきたんだと思う。
事実、彼曰く、


「君たちには潜在能力があると思うからこそ、うるさく言ってきたんだ。
僕がいなくなったからと言って、決して気を抜かないで欲しい。
だって、僕のために働いているのではなく、君たちはリベリアの子供たちのために
働いているのだから。」


1ヶ月ちょっとしか彼を知ることができなかったのが本当に悔やまれるけれど、
彼のような人材に出会えたことは宝物だなと思う。
こんな風に異国の地で人々に信頼され、認められ、愛される彼。
いつか一緒に仕事ができる日がくればいいと心から思う。

彼の最後のスピーチは、また印象的だった。


「この2年半、多くの変化を見てきたよ。リベリア政府も司法の強化、透明性、説明責任を訴えている。
とはいっても、リベリアのキャパシティは依然としてとても低い。
厳しい聞こえるかもしれないけど、僕は、あえてみんなにチャレンジを与えるよ。


学校に戻ろう。
教育を受けてください。
お願いだから、勉強して紛争によって失ったものを取り戻して欲しい。」


重みのある言葉。

2年半リベリアを見てきたからこそ、そしてリベリア人との間に厚い信頼関係があるからこそ
言えるメッセージなんだと思う。

厳しい環境下での2年半、想像を絶するほどの苦労やストレスを抱えていたと思う。

次の仕事が始まるまで、ケニアでゆっくり体と心を休めてほしいと思います。

今までお疲れ様でした。