丸元淑生さんの著書は、レシピを紹介しながら栄養学と調理の基本をわかりやすく解説しているので、いまでも手元の文庫本を時折読み返している。芥川賞候補作家でもある文章はとても読みやすく、40年近く前、まだ鍼灸学校の学生だったころから

栄養学の知識は丸元さんの本から学んでいたのだと改めて思う。

 

 

著書の中で肉などの動物性たんぱく質はむしろ取り過ぎによる弊害を指摘している。確かにそうした側面があることは理解してるつもりだが、適量のタンパク質、油類を十分摂らない明らかに栄養不足が関与している患者さんが増えているのは事実としてあるし、一方、不調の原因に炭水化物、特に砂糖、甘すぎるフルーツ類、精白されすぎた穀類などを食べすぎる、いわゆる糖質過多によるところが大きいように思う。

 

人間の体は水分を除くと約6割がタンパク質でできているので、タンパク質をいかに摂取するかはとても重要。タンパク質は肉や魚介、卵、チーズなどに多く含まれ、こういったタンパク質主体の食品をできるだけ多く摂りたいが、魚は水質の問題、特に日本近海の放射線問題、食物連鎖による化学物質の蓄積、肉は飼育環境の課題があったりするので、購入過程が問われる。

 

個人的に糖質を制限し始めて6年目、基本的には糖質制限の考え方は間違っていないと考えるが、糖質制限ではデンプン質と砂糖を区別することはあまりしていない。ブドウ糖と果糖では体内での代謝経路が違うので、ブドウ糖を過度に排除する必要はないが、果糖は極力避けることが大切です。