liverpoolfc.comより。

 

2年半前には、ジュリアン・ウォードの仕事は存在していませんでした。

 

2012年10月、マンチェスター・シティからリヴァプールへ移って来ると、ウォードはレッズのリクルートメント&スカウティング・チームで仕事をすることになりました。

 

「それから、2015年の9月頃、U23チームのフットボールからメルウッドとファースト・チームのフットボールへ、選手たちがステップアップするのを支援する為の橋渡しを作り出さなければならないことに私たちは気づいたんです...」と36歳のウォードは語りました。

 

その結果、新しいポジションが作り出されました。ローン進路兼フットボール・パートナーシップ・マネージャー。

 

それがウォードが依頼されて引き受け、今日まで続けている役割です。

 

「私はイングランドとヨーロッパ周辺のクラブとパートナーシップとネットワークを構築する責任を負ったんです。」と最近メルウッドで行った対談の場で彼は説明しています。

 

「私の仕事は、コーチング・スタッフやスポーツ・ダイレクターと協力して、若い子たちがシニア・フットボールへ出て行く準備ができている時や、ファースト・チームの主流とは言えない選手たちが公式戦での出場時間を必要としている時の為に、その場として良いオプションとなるネットワークを確保しておくことなんです。」

 

「その決定が下されれば、それぞれの選手の進路を管理する為のサポート・プロセスの導入も必要になります。」

 

「選手たちが行って、遠く離れたところで彼らが成長する上でポジティブな環境を特定することがまずは必要です。」

 

 

エイントリー生まれのウォードは、リヴァプールの為に働くことが“素晴らしい特権”だと述べます。

 

ここに辿り着くのは、かなりの旅となりました。エイントリーからメルウッドまでには、カンブリア、ベルファスト、リスボン、そしてマンチェスターを経由しました。

 

家族の引っ越しにより、ウォードはカンブリアの街のウルバーストン近くにある村で育ちましたが、彼は自身の故郷に戻ると、リヴァプール・ジョン・ムーア大学でフットボール&スポーツ科学の理学士号の優秀学位を取得しました-カンファレンスでは彼はモアカムでプレイしながら学びました。

 

アイルランド・プレミアリーグで4年間プレイしながら、アルスター大学で修士号を取得した後には、プレストン・ノースエンドとイングランドFAでのフットボール・コンサルタントとパフォーマンス・アナリストとしての役割を務めました。

 

それから、ウォードが28歳の時、人生を変える仕事のオファーが届きました。

 

「カルロス・ケイロスがマンチェスター・ユナイテッドを離れて、ポルトガル代表監督に就任したんです。彼は2008年に監督就任したんですが、スカウティングと分析部門を任せる為に私をリスボンへ連れて行ったんです。そこでの私は対戦相手の分析とヨーロッパ全体に散らばるポルトガル人選手たちのスカウティングをマネジメントしていましたね。」

 

 

彼はそれを“ちょっと変わっていた”と認めています。

 

「以前私の監督だった人がマンチェスター・ユナイテッドと南アフリカ代表チームでカルロスと一緒にしていて、私に機会を与えてくれたんです。」

 

「カルロスはポルトガル代表と一緒にスカウティング・チームを構築することを望んでいると彼は私に話してくれました。私は面接の為に行ったんですが、そこで彼は、私がリスボンへ行き、彼と一緒に働く機会を与えてくれたんです。」

 

「ちょっと変わった話ではありましたが、本当に楽しい経験でしたね。それに異なる文化の中でのフットボールや選手育成を体験する機会を与えてくれたんです。」

 

「ワールドカップ予選に参加しました。私たちはボスニアとのプレイオフを戦い、それからブラジルとコートジボワールと同じタフなグループに入り、ベスト16でスペインに1-0で敗れました。ハーフタイムのすぐ後にダビド・ビジャにゴールを決められたんです。それとフェルナンド・トーレスとシャビ・アロンソは揃って先発出場していましたね。」

 

「当時のポルトガルには、マン・ユナイテッドのクリスティアーノ・ロナウドとナニがいました。それとチェルシーの3人のポルトガル人-デコ、パウロ・フェレイラとリカルド・カルバーニョ-もいましたね。私のよく知る人たちでしたし、私がそこに加わって適応する上で本当に助けとなってくれましたね。」

 

「あそこの言葉をモノにするのには1年ほどかかりました。正直に白状すると、ロベルト・フィルミーノやラファ・カマーチョ、トニ・ゴメスといった連中は多分、今でもポルトガル語に対する私なりの解釈を理解しようと努力していると思いますね!」

 

 

ウォードは、2010年のワールドカップが終わった直後に、マンチェスター・シティのラテン・アメリカと南米方面のスカウティング部門で働く機会を得ると、今のポストに就く直前まで留まっていました。

 

その当時の彼は知る由もありませんが、その仕事はリヴァプールで待ち構える課題にとっては有益なものでした。

 

「多くのレベルやプレイスタイルにたくさん触れてきました。選手たちをローンで出すというこの役割において、それは私を助けてくれたと思いますね。」

 

「ベルギーにはタイウォ・アウォニウィ、オランダにはペドロ・チリベジャ、ドイツにはディヴォック・オリギ、キプロスにはアラン、SPLにはコナー・ランドール。様々なタイプのフットボールを幅広く経験することによって、そのパフォーマンスを評価する上でよりバランスが取れるようになると思うんです。」

 

 

リヴァプールをローンで離れる選手たちには3つの異なるタイプの移籍があると、ウォードは説明します。

 

“ディヴォックやダニエル(スターリッジ)のように出場時間を必要とするファースト・チームで既に評価されている選手たち”の他に、非EU選手に対する一時的な移籍許可などもあります。現在このカテゴリにはアウォニウィやアラン・ロドリゲス・デ・ソウザ、アンデルソン・アロヨが当てはまります。

 

「彼らは皆、その年代の中でもトップレベルの才能を持っていますし、彼らは皆、U20レベルのそれぞれの代表チームの為にプレイしています。しかし、ワークパーミットという面では少々長い道のりになることは私たちも分かっています。ですから、私たちは彼らをヨーロッパでの生活やフットボールに適応させようとし、彼らがコンペティティブな経験を得る為のプロセスを始めたんです。」

 

「その権利を得た時こそ、私たちはワークパーミットの申請をして、彼らを迎え入れることができますし、その時の為に彼らのプロフィールと信頼性を高めていきたいと思っています。」

 

3つ目のグループはクラブの“U23チームで自身を証明し、次のチャレンジを探しているアカデミーのエリート選手たち”に関わる選手たちです。

 

ハリー・ウィルソン、オビエ・エジャリア、シェイ・オジョらが、ウォードが詳細を説明する前に例として挙げた選手たちです。

 

「この基準は本当に高いものです。」

 

「モー・サラーやサディオ・マネ、フィルミーノを押しのけていく為には、私たちのところの若手選手たちは、試合だけでなくトレーニングにおいても、シニアの国際的な選手たちと競えることを示すことができなければならないんです。」

 

「私たちは、選手たちがU18やU23を通じて得たコンペティティブな経験が確実にプラスとなるようにしなければなりませんし、ポイントやプレッシャーにおいて次のステージでプレイするだけのレベルに選手が達したと私たちが感じたなら、試合におけるシニアの局面に少しは触れらえるように、私たちは他の環境に目を向けなければならないんです。」

 

 

しかし、ユルゲン・クロップやアレックス・イングルソープ、マイケル・エドワーズとウォードは、適切な時だとどうやって知ることができるのでしょうか?例えば、ウィルソンが1月にハル・シティへローン移籍するのを認める決断にはどうやって到達したのでしょう?

 

「ハリーに関しては、U23チームにおいて本当に強力な基準を達するだけのパフォーマンスを一貫したレベルで証明したと思います。」

 

「彼が残した数字は、ゴールや試合出場数、アシストという面で優れていましたし、多くの関心を集めていたんです。」

 

「最初や2度目のローン移籍については、選手たちはU23チームにおける自身のパフォーマンスによって得ることになります。彼らに興味を持つチャンピオンシップ、リーグ1、リーグ2のクラブは、私たちのU23チームの試合に常に来場しているんです。」

 

「各選手については、私たちは定期的に議論して、彼らが準備できているのかどうか、U23やメルウッドのグループの一員となる必要があるのかどうかを判断しようとしていますし、ローンの興味を持つ相手について、他のオプションとのバランスを取らなければならないんです。」

 

「そして、選手が成長の過程を続けていく上で、適切なコーチング環境や適切なコンペティティブなレベルが確保できるよう努めなければならないんです。」

 

 

ウォードの活動は1年を通じて行われ、夏と1月の移籍市場が来た時にクラブがあらゆることに万全の備えを確実に行う上で役立つものです。

 

また、他のクラブがリヴァプールの選手たちに“土壇場”で興味を示すのは普通のことですが、彼はそのようなビジネスへ関与することにはクラブは“とても消極的”だと言い、その為にローン契約を認める前にあらゆる潜在的な移籍先について、バックグラウンドに関するチェックを実施するよう努めています。

 

「移籍市場を前にした私の仕事は、スカッドについて良い知識を持ち、コーチたちやリクルートメント部門のトップ、スポーツ・ダイレクターと良いリレーションシップを持ち、彼らが知る私たちの選手たちのことを感じることなんです。」

 

「私たちの試合は、プレントン・パークで行うことや、LFCTVで視聴できることもあって、とても確認しやすくなりました。その為、コーチやリクルートメント部門のトップが、選手について一般的な質問を電話でしてくる時には、彼らは選手たちの具体的な特徴を知っていますし、私たちもそのプロセスを始めることを願っているんです。」

 

「そうした選手たちがプレイする為にどういった機会があるのか、彼らの進む先には多くのシニア選手がいるのかどうか、そこには選手たちが目指せるポジションが2、3あるのかどうか、チーム内のポジションに対する権利を主張することができるのかどうか、そういったことを私たちは見守っていくことになります。」

 

「私たちは2つの移籍市場に先んじてデューディリジェンスを行い、ユルゲンやアレックス、マイケルが時期が適切だと考えたなら、選択肢はポジティブなものでフィルタリングし、選手たちを整理し、ボタンを押して、選手はローン移籍することになります。」

 

「当然ですが選手たちもそこに関与しています。私たちはプレシーズンとクリスマスの間では、彼らの為に考えているプランを最新の状態に保ちますが、シーズン中には私たちが戦うコンペティションのレベルが変わることもあります。」

 

「個々の選手たちそれぞれの成長のポイントと共に試合のプログラムのバランスを取らなければならないんです。」

 

 

選手がローンでリヴァプールを離れても、ウォードによる関与は決して終わりません。

 

「クラブ間のコミュニケーションをコーディネートするんです。」

 

「私たちのクラブの様々な部門が、私たちが選手を預けるローン先のクラブと結びついています-メディカル部門とメディカル部門、スポーツ科学部門とスポーツ科学部門、分析部門と分析部門やコーチングとコーチング-そうすることで、選手たちが私たちの下を離れる時に、彼らが向かうクラブがテクニカルとフィジカルの開発という側面でどの程度設備が整っているのかを確認することができるんです。」

 

「ローン移籍して最初の1週間は、関連する部門の様々な主要な連絡先とコンタクトを取って、選手がローン移籍する前に経験していたトレーニングの負荷やメディカルに関する問題や育成のポイントを伝えることができるようにします。」

 

「私たちは、“OK、これは選手がローンを始める時点でどこにいるのかを表していて、ローン移籍が終わる時には、これらの3、4の具体的なコーチング分野でいくらかの進歩や改善を見たい。”と考えるプレイの分野に目を向けます。」

 

「それから、24時間から48時間以内にすべての選手のプレイのビデオクリップがフィードバックされますし、私たちのスカウティング部門とコーチ陣と連絡を取り合って、定期的に試合のライブ映像を観ることもできます。ですが、月曜日から金曜日にかけては彼らの環境で取り組んでいる様子を観る為にトレーニング場へも出向きます。」

 

「今はこうしたことが確立されています。優れたコミュニケーションプロセスを確立し、コーチ陣やスカウティング部門と一緒になって計画を立てて、選手たちにしっかりクラブと繋がっていることを感じてもらえるようにカバレッジを持ちます。こうしたことの組み合わせなんです。」

 

 

“成功したローン移籍”を定義するよう求められたウォードの反応は、事業全体の肝心のポイントに切り込むものでした。

 

つまり、リヴァプールのアカデミーの前途有望な若者たちに、成功したプロフェッショナル・キャリアを築く最善の可能性を与えることです-理想を言えばアンフィールドで。

 

「成功したローン移籍は、選手たちがメルウッドに戻り、本当にポジティブな印象を与える為の準備となることでしょうね。」

 

「私たちは、日々のトレーニングの経験があり、シニア選手たちと競い合って、自身のフィジカルの能力を向上させる準備のできている若手選手を求めています。」

 

「見込みがあり、プレッシャーがあり、メディアの注目の集まるリーグでプレイするチャンスを与えたいんです。すべてはプレッシャーのかかる中で彼らのスキルを活かし、パフォーマンスするようなところへ送りたいという考えに基づいているんです。」

 

「適切なローン移籍ができれば、その選手はコーチング・チームの中や一般的なフットボールにおける信頼を得らえるでしょう。」

 

「そして、彼らがリヴァプールへ戻ってきた時、彼らはリヴァプールの選手である為の要求を今まで以上に備えているでしょうね。」

 

リヴァプールFCで普段注目を集めない仕事をしている人たちにフォーカスを当てるシリーズの15回目は、選手のローン移籍に関する諸業務を行う部門を取り仕切る人物です。
元の記事は今年の3月のものなので、登場人物や彼らのローン先は少々古いものですが、ウォード自身は現在も同じポジションに就いており、同様の仕事を行っています。

 

選手をローン移籍させる上で彼らが果たしている役割の重要性はもちろん、ローン移籍した後の彼らの仕事の大切さも伺える記事だと思いますが、逆に今から3年ほど前にはこういった部門が存在しなかったというのも少々驚きです。
それ以前は如何にいい加減な形でローン移籍させていたかが想像できますね。

言ってしまえば、選手本人にマッチしないローン移籍をさせていた訳で、それじゃあローン先でも活躍できませんよね...

 

 

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