3-Jun-2016 呼吸器外科受診、病理検査結果 | 大腸癌(直腸癌)とある患者の所感

大腸癌(直腸癌)とある患者の所感

「治療は患者との相互理解のもとに行っていくものである」という考え(アドヒアランス)に同意し、情報を集め分析しています。
「治療は医師の指示に従う」という考え(コンプライアンス)だけで、がん治療を乗り切れるとは到底思えないからです。


大学病院の外科(呼吸器外科)受診で、レントゲン検査、採血検査、抜糸、そして最終診断がありました。文字通り最終の診断になろうとは予想外の展開となりました。


一連の転移性肺がん治療が完了したことになり、今後の治療は直腸癌を切除した総合病院で行うことになったからです。地域がん拠点病院と地元総合病院との関係は本来そういうシステムなのかもしれません。今後病変があり、総合病院の主治医からの紹介があれば、再診可能となります。


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病理検査結果は最良の結果となりました。上図の通り、大腸癌からの転移癌は1番目(10mm)と2番目(8mm)の2個のみで、3番目は単なる末梢リンパ節で癌ではありませんでした。これが癌なら単純な事態ではすまなかったはずです。そういう意味での最良です。


今回手つかずの3mm弱の4番目のものは、まだよく分からない疑い段階の位置づけです。これについては、今後の総合病院での検査で注意深く観察されることになるでしょう。そして大きくなったりして癌の疑いが濃厚になれば、また大学病院で切除することになるはずです。


当面の治療方針は、6/13の総合病院外科受診で相互理解のもとに決まると思います。


大腸癌取扱い規約によると、肺転移の所見の記載法としては、私の場合は PUL1(Grade B)に該当しそうです。



大腸癌取扱い規約 第8版からの引用

3.2.2.3 肺転移〔PUL〕

PULX:肺転移の有無が不明。
PUL0:肺転移を認めない。
PUL1:肺転移が2個以下,または片側に3個以上
PUL2:肺転移が両側に3個以上,または癌性リンパ管炎,癌性胸膜炎,肺門部,縦隔リンパ節転移を認める。


肺転移症例の予後分類(Grade 分類)を記載する(表2)。

Grade A 肺転移個数が1個かつDFI2年以上かつ原発巣のリンパ節がN0/N1,または肺転移個数が1個かつDFI2年未満,または肺転移個数が2個または片側に3個以上かつ原発巣のリンパ節がN0
Grade B 肺転移個数1個かつDFI2年以上かつ原発巣のリンパ節がN2/N3あるいはM1(H),または肺転移個数が1個かつDFI2年未満,または肺転移個数が2個または片側に3個以上かつ原発巣のリンパ節がN1/N2
Grade C 上記以外

原発巣のリンパ節転移の程度と遠隔転移,PUL,無病期間(disease free interval:DFI)で肺転移症例のGradeを決める。
DFIは原発巣手術日から肺転移確認日までの期間であり,同時性肺転移のDFIは0とする。

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注1:Nは原発巣のリンパ節転移の程度である。
注2:PULとGradeを併記する。例 PUL1(Grade A)
注3:原発巣のリンパ節転移の程度が不明な場合はGradeを決めない。
注4:肺門,縦隔部のリンパ節転移はPUL-Nで表記し,転移がなければPUL-N0,いずれかに転移があればPUL-N1と記載する。




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2年前の直腸癌原発巣切除の時とは異なり、今回は腫瘍マーカー値の術前術後での変化はありませんでした。CEA値1.4 (0.0-5.8)、CA19-9値10 (0-37)と基準値内です。CRP値0.2 (0.0-0.3)からも術後の回復が順調なことが示されました。レントゲン検査結果でも、術後の胸水が順調に減ってきており問題ないそうです。