さて、仕事の技術を全て教えて、気づけばビリになっている僕です。
そんな僕に追い打ちをかける出来事が勃発しました。
SEO対策です。
検索対策と言って、会社のWEBページに訪れる人を増やすための対策のことです。WEBショップでは死活問題にもなります。
これを知っているのは今の会社では僕だけです。
そこで僕は上司に命じられたのです。
SEO対策の秘密を教えるようにと。
神様から厳しく言われているのだと思っています。
昨日のブログで技術を全部教えたと言っているが。
まだだ。まだあるだろう。全部差し出せと。
SEO対策のことなんてすっかり忘れていました。
僕自身忘れていた所持している知識。
それをピンポイントで差し出すようにとの導きが来たのです。
利己主義からの脱退はそんなに甘くはありません。
自分が持っているもの全てを差し出す用意。
気構えがないと利他的とは言えません。
そして余すことなく教えました。
知識という僕の個性は全て無くなりました。
利他の試練とは、ここまでやるのです。
獅子は我が子を千尋の谷に落とす。
今僕が知っている範囲は全て教えたことになります。
まだ見えていない何かが残っているかもしれませんが。
そして…
そして僕は見てしまったのです。
隣の席での出来事。
梱包の仕事のやり方を新人に教えていた社員さんがいたのです。
その梱包箱はちょっと特殊な形で、素人には組み立てるのが難しいのです。
社員さんはお手本として、梱包をたった20秒で終わらせました。
凄まじいスピードで箱を組み立て、梱包してのけたのです。
そして彼は上司に言いました。
「はい、教えました」と。
僕は笑いこけそうになりました。
そのハイスピードでいったい誰が覚えられるんだと。
覚えられたら天才だ。
きっと、そもそも、教える気なんてさらさらないんだな。
教えたという既成事実を彼は作っただけです。
今の会社。所長は利他だけど、社員さん全員が利他ではないってことを思い知らされました。
トップが利他を推奨しているからまだ救いがあります。
ただし、スキルが上だからと言って、あからさまに偉そうに威張っている人はいません。ここが今まで僕が勤めていた会社と違うところです。
スキルは全て教えて取柄が何にも無くなったけど、今の会社で利他では誰にも負けねー。そんな気持ちです。
そしてこの道の先には、光り輝かんばかりのオアシスがあると信じています。だからこそ辛い道でも歩けるのです。
利他の冒険は続く。