人工呼吸器に接続している加湿器の話です。

4年前、呼吸器を使うようになってから、加湿器ではなく、人工鼻を使ってきました。
人工鼻は目の細かいフィルターで、呼気の水分をトラップし、その水分で吸気に加湿するものです。
加湿というよりも、肺や気管の乾燥防止のようなものだけど、有ると無いとでは大違いなフィルターです。
これに対して、加湿器は、吸気へ強制的に加湿する機器です。
最近は、痰が少し固くなってきたようなので、昨年、呼吸器の機種変更を機に、加湿器を使うことにしました。

最初は、呼吸の深さや呼吸回数など、呼吸器の設定調整に注目したので、加湿器については、それほど気にしなかったです。
呼吸が安定すると、加湿器についても感じることが出てきました。

痰の状態は変動します。
朝は固めだったり、経管栄養や白湯の注入後は軟らかくて多くなったり、湿度の影響もあります。
加湿が強いと、湿気や結露水のしずくでむせることがあります。
看護師さんが、痰の状態などを見ながら、加湿の強さを微調整しています。

加湿器も、人工鼻も、その効果は大きいけど、痰の状態が変わるまでには、少しタイムラグがあります。
それでも、使い慣れてくると、吸っている空気の微妙な違いを感じることがあります。
人工鼻と違い、加湿器は加温もしています。
これまで加湿器と呼んできたけど、正確には、加温加湿器のようです。
加湿器の水補給の時や車椅子離床など、一時的に加湿器を外し、直結にすることがあります。
その時は、加湿器を通らない、丸腰の空気を吸います。
もしかすると、今の季節ならば、加湿器の有無によって、夏の空気と冬の空気のような違いがあるのかもしれません。
しかし、実際には、そこまでの違いは感じません。
ただ、加湿器を外すと、少しヒンヤリした感じはわかり、冬ではなく、夏と秋くらいの違いかもしれません。

気管や肺で直接感じる空気の味なので、鼻や喉を通る時とは違うけど、それでも、微妙な差を感じることはできるようです。

写真も載せておきます。
奥が呼吸器で、手前下が加湿器です。
呼吸器の前の瓶は、吸引で使うカテーテルや水が入っています。
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