【冒頭】
割と固まってきた。
集客に対する実験と考察。
今日は俺の中で1番肝となる部分を書く。誰がみてるのか知らないし、こんな事書いたって意味ないかもしれないなって思ってやめようと思ったけど、タイムリーに昨日、思ってる事を一生懸命伝えてくれた人がいてそれに心打たれたから、俺も最後まで続ける事にする。
前回、前々回までは集客できるライブペースの測り方と、手軽な告知方法のTwitterの活用法をブログ化した。これらは全て成功例をまとめた。今回は失敗例を取り上げながら行き着いた結論と、今後の課題についてまとめようと思う。
【目録】
1.集客で試した事
2.失敗例とそこから学んだ事
3.「5年間の実験」を通してして出来上がった軸
1.集客で試した事
前回までに書いたライブの本数を算出した集客できるペースにする事や、出るライブを選ぶ事、ノルマの交渉、Twitterの告知に加えて、僕らがやった事や意識した事はコレ。
・自分の音楽に付加価値を付ける事
・自分の音楽の向かうマーケットを決める事
・そのマーケットにる同業者との差別化
・ライブ毎に試みた特典
・告知のその他
それぞれ成功したことと失敗した事が混ざり合ってるから細かく紐解く。
あと、この順番は試した時系列になってる。
・「自分の音楽に付加価値を付ける事」
これは簡単だった。まず、インストというバンド形態、そしてその曲に歌詞が存在して居るという事。それからセットリストは曲の流れやBPM、体力的問題やお客さんの立場に立ったセットリスト等々は一切気にせずに、セットリスト自体の物語に沿って演奏する事と、曲の繋ぎはきちんと物語に沿って毎回作る事。インストバンドがやりガチな分かりづらい事やスキルの見せ合いっこは極力削ぐ。そして歌モノのように演奏し、これら全てが
「このバンドを見てからインストが聴けるようになった。」とお客さんになってもらう事こそが俺たちの音楽の付加価値。
インストバンドに興味を持つことが出来る音楽。つまりはインストとして聴きやすくなければいけない、事を意識した。
この場合の成功は、多々あるが、失敗はただ一つ。付加価値を先行しすぎて本来やりたい事とブレた曲がたくさん出来た事。それらは今、The life plantとして演奏してない。
・「自分の音楽の向かうマーケットを決める事」
僕らがやってる音楽は歌のない歌モノ、歌詞のあるインスト、様々な声が周りから聞こえるけど、それは本当に間違っちゃいない。
がしかし、普段音楽を聴かない人ならまだしも、テレビCMやオリコンチャートの音楽が好きだという人達を振り向かせる様な活動もできないので、自分達のペースと自分の音楽を客観視した結果、芸術作品を作ったり集めていたり、とにかく芸術に対し興味を持ってる層や、あとは音楽家自体に愛してもらえる、などなど、つまりはニッチ、インディ、何でも良いけどメインストリームではない所に絞ってバンドを運営する事を目標にした。
違う言葉で言えば、音楽的感性が優れた人に愛されればそれが正解。
第一段階は、ライブの動員で言えば毎回15人以上呼べれば俺らにとって正解。
その次はイベントの立ち上げ
そして3マンライブをソウルドアウト
ここまでが目標で
夢はニュートリネイション出演。
そういう事だ。
ちなみに、現在は第一段階しかクリア出来てない。
「知る人ぞ知るの超端っこ」を初めから目指した。なので活動の軸は、付加価値である、ライブの醍醐味である毎回違うという点や、リアルタイムルーパーを使ったハラハラドキドキするライブシステムを作った事、3ピースなのに多重演奏スタイルにした事、セットリストに物語を持たせてそれを音楽で表現する事、他にも色々あるけど普通に考えてそんなの一般的に考えたら最重要じゃない事に重きを置いてるから、それらがわかる人はどんな人なのかを考えていった。
結果、良かった事は色々あるが、失敗は2つ。
新規のお客さんが付き辛い事。
そしてまだ第一段階しかクリア出来てない事。
これは、マーケットを絞りすぎたのと、目標設定が思ってたのより遥かにハードル高かった事がある。第一段階をクリアした段階で、次の目標に直ぐに移行出来なかった事も原因かな。
でもお陰様で、リピートしてくれる人がいる。いつも本当にありがとう。本当に感謝です。
・「そのマーケットにいる同業者との差別化」
これは、マーケットで言えばtoeやLITE、jizue、マウスオンザキーズ、などなど偉大な先輩方がたくさんいるけどね、それらのバンド全てちゃんと差別化されてるの。
けど、インディーミュージシャンのインストプレイヤーの中にはその差別化が出来てないバンドも多い。ここは今でも意識してる。意識のコツは、自分達の良さは何かを客観視する事。その方法は、人の感想を素直に受け止める事。それからマーケットの音楽を好きでも嫌いでも聴きまくる事。
多分、同じく集客で言えば、毎回20人前後の動員をできるインストバンドを集めたら差別化は出来てる。けど、ニュートリネイションに出演したら絶対に個性が弱い。
こういう把握の仕方も、大切だと思う。
もちろんね、toeよりもThe life plantが好きって言う人が居る。それは嬉しい事。
それと同時に、ニュートリネイションに出るなら、を考えないといけなかった。
つまり、ニュートリネイションを見に行かなきゃ行けない。(俺最近見に行けてないです。反省)
僕らはまだ、ここで止まってる。
・「ライブ毎に試みた特典」
これは、一つだけ例にあげよう。
前回やったライブのライブ音源を次のライブで無料配布する試みをやった。
具体的に、ライブレックの試みをやってるライブハウスがあって、たまたまタイミングが合って、それをレックしてもらえた。
そしてそれを、エンジニアにマスタリングして貰って、その無料音楽をキッカケに集客しようとした。
結果、予定より数人集客出来たけど、その割に経費がかかった分は回収出来なかった。
マスタリング代に数万円かな、掛かってる
その分の回収出来なかった。この原因は根本的な物。
まず、そんな出費を日頃のライブでやってもはなから元なんて取れるわけないという点。
それから、それを配布用にしてその日のライブハウス限定で配った点。
そしてこの方法では経費的に継続できないという点だ。
音源の使うべき目的を見誤った。
これはおそらく、ホームページに載せるようにしてライブがどんなもんかお客さんに知ってもらう用の、いつでも聞ける音源媒体にした方が有意義だったと、振り返れば思う。それなら毎回ライブ毎に用意するのでなく、一つホームページに載せれば、ホームページの活用にも繋がるし、ホームページに載せてる間、継続してる事になる。
つまり具体的に言えば
「経費をすぐに直接回収しようとした事が失敗の原因であり、経費は継続可能な先行投資としての使い方をすべき。」
・「告知のその他」
僕らはリピート率を増やす為に一つ一つ考えてきたから、新しいお客さんを増やす事や、より多くの人に知ってもらう為の事はあまりやってない。それでも20人前後呼べるようになる。
それで1番大切なのは
「面倒くさい。」「手間がかかる方法」をあえて選ぶ事。
Twitterの活用法を前回書いたが、Twitterでの告知で告知した気になってるなんてクソも良いところだ。
俺がお客さんを呼ぶ為にやった事は、人の個展やライブに足げなく通った事。しかもなるべくお金を払って。
そしてお誘いは必ずTwitterのタイムラインじゃなくて、個々に直接連絡した事。
ライブハウスに行ってライブを見て、良かったら来て下さいの一言を言うことも同じ。
Twitterの活用法はたしかに書いたし自信はあるけど、でもぶっちゃけTwitterなんて今や流行りすぎててタイムラインが凄い勢いで流れていく。手軽だからみんなやるだろ、そんなの今や告知だなんて言わない。
Twitterってのは、The life plantが本当に好きで、いつも情報を自ら探してチェックしてくれてる、つまり自分達を愛してくれてる人だけに有効な方法だ。
そういう人が100人も居ないうちから、指先だけで動員が増えるなんて天狗も良いところだと俺は思うよ。
ホームページも根本的にはそう。より愛してくれてる人が見てる場所であり、あとはホームページはたまたま興味を持った人がネットで検索した時に安心して見れる場所。
2.失敗例とそこから学んだ事
これは簡単にまとめる。
「面倒くさい。」「手間がかかる」事こそが重要という事と
その手間や面倒くさい事をやる時は、継続できる方法を選んで経費をかけるならそこに使うという事。
3.「5年間の実験」を通して出来上がった軸
これは総括にもなる。
僕がこの実験をやってみて出来上がった軸は
最終的にはライブが良くないと話にならないからライブのクオリティを上げる事と、自分自身がライブハウスに足を運ぶことが1番大切だという事。
そしてライブのクオリティとは、自分の目指すマーケットや付加価値を基準に考えるべきという事。
周りがどうこうじゃない。自分で設定したライブの質が大切
その自分で設定したライブ質
すら分かってなくて、「今日どうでした?」なんて聞いてくる人とかライブハウスの人に聞いてる人居るけど、そんなの自分達が何に取り組んでるのか明確になってたら、おかしな質問だよな。
そうじゃなくて、例えば、今日のセットリスト、物語だったんだけどどういう印象だった?
とか、爆音をウリにしてるんだけど、爆音ってやっぱ聞き辛い?とか。
もっと具体的に自分達のウリに目を向けないと仕方ないと思う。
だって人からお金とってステージに立ってるんだから、プロとしてやれないならステージから降りた方が良いよとしか、自分に対して思えない。
そしてそれは、俺は周りの人にも思ってる。
その為に自分は一体何を考えて何をやってますか?
俺はこれしか自分に対して質問してない。
俺の俺なりの方法論は書いてみた。誰か見てくれてるのかな、多分読んでてムカついた人も居ると思うけど、ムカついてくれるだけで嬉しいよ。読んでもふーんって人もたくさん居ると思うし。
でもこんなブログただのブログ。
そんな事より、みんな練習もバンド活動も、自分のペースでいいからそれでも、
本気でやらなきゃ、そしてその先にライブハウスって良い場所だって、こんなライブが観られる場所なんだって、素敵だなって、より多くの人に思って貰えないと、
俺たちがライブをやる場所、なくなると思うから。
その時に一体何人が、胸張って音楽やってますライブやってますって言えるだろうね。
誰1人として自分の音楽に興味持ってもらえてない人が、そんな事胸張って言えるとは思えないんだよね。
ただそれだけ。
読んでくれてありがとう。