英語上達について、自分自身や娘、過去にここに滞在した人達などのことを思い返して時々語学の伸び方の傾向についてずっと感じて来た事がある。

何事もそうだと思うが、語学は特に、成長過程は階段のようになっているそうだ。階段のように暫く停滞期が続き、ある時期が来るとカクンと伸びる、そしてスランプがやって来る、またカクンと伸びる、の繰り返しをしながら右上がりになって行く。そのスランプから上達がカクンと表に現れるまでが大体3ヶ月前後なのだそうだ。

「現地滞在中に、ある日突然”ポン”と英語が全部聞き取れるようになった。ペラペラ喋れるようになった。」という話を聞く事がある。これ、3ヶ月前後の滞在者が言いがち。その”出来た感”を連れて日本へ帰国する場合、もし現地にもっと長く居たなら、その後もずっとスラスラ行くのだろうと早合点しがち。

現実は、最初の階段の初めの一段を上がったに過ぎなくて、出来たやったと小踊りしていたのも束の間、実はその時期が過ぎてからが大変、また”もがきの期間”がやって来て落ち込んだり焦ったりが暫く続くのだ。今のところ長く住んでる人達の中でその”ポン”発言を聞いた事もない。

娘が小5からこっちの学校に入ったばかりの時、先生に「大丈夫ですよ、彼女が高校に入るまでには完全にネイティブと足並みが揃いますから」と言われた。要するに子供だってそれだけの時間がかかるものなのだ。

だから”ポン”であっても、「子供は簡単に喋れるようになる」とか「現地に行っちゃえば自動的に喋れるようになる」に続く大神話だと私は思っている。