昨日から始まりましたね、「大学入試共通テスト」。

 

 

最後に担任を受け持った受験生の応援で、会場となった自分の母校の前で手を振ったり握手して送り出したのがもう4年前の昨日。寒い朝でした。

 

 

今年は受験会場前の応援もままならず、受験生も先生たちも寂しいことでしょうショボーン

 

 

私はかつての「共通一次テスト」の1期生でした。 初年度だったためか、問題がどの科目も易しめでとてもラッキーだったと感じました。おかげで、国立大学に入学出来て「共通一次」様様でした照れ

 

 

うちは貧しかったので、本当は大学には行かせられないと言われていたのですチーン

 

 

高校の先生には成績がいいから国立を目指せと言われて勉強していましたが、当然、私立大学に行ける金銭的余裕はありませんでした。

 

 

もしあの年に「共通一次」が導入されなかったら、私は大学に行けず、教員にもなれず、今とは全然別の人生を送っていたと思います(もっと早く翻訳家になっていたかも…?)。 ← そういえばダンナも大学でゲットしたんだった (^^;

 

 

まあ、当時の思い出話はともかく、その後文科省の大学入試は長年変化なく「大学入試センター試験」と名前が変わってもさほど中身は変わりませんでした。

 

 

 

 

が、大きく変わったのはAO入試の導入でした(AO=アドミッション・オフィス)

 

 

以前から、年にたった1回か2回の筆記試験で、しかもこんな風邪やインフルエンザが流行る寒い時期に入試をやって合否が決まる制度には疑問がありました。

 

 

アメリカでは、一発で合否が決まるような一斉入試はなく、ほとんどがAO入試です。

 

 

普段からの高校の成績、部活動やボランティア活動の記録、教員からの推薦状、SATという年に数回実施されるテスト(いわゆる共通テスト)の1番いい点数などを書類として提出し、入試事務局が合否を決定するというもの。

 

 

これが導入され、AOで入学できる生徒が増えたのは、加熱していた一発入試を変えるのに一役買ったものの、早くに合格が決まった生徒が遊んでしまう、または受験勉強をしないために入学後の学力に差がつく、という弊害が生じました。

 

 

高校で教員をしていて、進路指導部でも受験指導をしてきた立場でいえば、やっぱりなんだかんだ言って、日本の入試制度を変えるのは大変で、しかも受験勉強をしっかりやることで相当学力に違いが出るということはかなり痛感してきました。

 

 

ただ、英語については実用英語を教えたくても旧態依然とした大学入試がある限りムリという絶望に近いものを感じていたので、今回いよいよ文科省が満を持して入試改革をして実用英語もしくは外部テストを取り入れる、ということで相当変わるな~と期待していました。

 

 

特に4技能すべてを測れる、ということでスピーキングのテストが導入されるのはいいと思っていました。

 

 

が、直前になっての方針変更ゲッソリ

 

 

全国的に外部テスト(4技能英検、TOEIC、TOEFLなど)が受験生に機会均等に受けられるわけではないという、またいつもの「横並び」「みんな一緒にせーのじゃないとダメ」というおかしな平等主義の声もありました。

 

 

元々、人生みんなが平等なんてことはないし、そもそも教えている先生も教科書も違うんだから、みんなが同じことを同じように教わっているわけではないのに何?と思いました。

 

 

しかも、何年も前からアナウンスされていたのに・・・。早めに準備してきた学校や受験生は大きく振り回される結果となりました。

 

 

せっかく大きく英語の入試制度を変えられるチャンスだったのに。

 

 

でも、今回の「共通テスト」で内容は大きく変わったようです。これまでの発音・文法問題は消えてすべて「読み取り問題」(私は文法・語彙・発音は当然大事だけど、直接問題にしなくてもいいとは思っています)

 

 

しかも、TOEICを意識したのか、メールの読み取りや、ウェブサイト、データ、レポートの読み取りなど、結構実用的な英文の読み取りとなっていたようです。

 

 

詳しくは新聞に掲載の問題文や、予備校の先生たちの分析を見ていただきたいと思いますが、私は高校の授業でも、ただ文科省の教科書を使うのではなく英検やTOEIC、海外の英語のテキストや読み物などを積極的に取り入れたいと思っていたので、今後は、そういった現場の対応やテキストにも変化があるといいと思います。

 

 

毎年お世話になっていた、東進ハイスクールの分析・速報結果

 

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今年は、コロナのせいで休校もあったし、入試改革がふらついたし、受験生には大変な入試となってしまいましたが、コロナにも寒さにも負けず、頑張っている受験生と、応援するご家族のみなさん、体に気をつけてぜひぜひ最後まで全力を尽くしてください。

 

 

努力は決して裏切らない。いい結果が出るようお祈りしています。