TOEIC Writing の記事を書き始めたので、Part3まで一気に書こうと思っていたのですが、今日は私が非常勤講師を務めている専門学校で、元国連大使の講演会があり、感銘を受けたので、記憶が新しいうちに感じたことをまとめておきたいと思います。

 

 

本当は、午後の授業がないのでどうしようかと思ったのですが、元国連大使のお話をじかに伺う機会はなかなかないし、学生が書いた英文のチェックが追い付かなくて溜まっていたのでそれを片付けながら夕方まで待って参加することに。

 

 

13時から17時まで、ランチも取りつつ、準備室でひたすら間違いの多い英文を30枚x3クラス分も見ているとさすがに肩もこるし、頭も痛くなり、疲れ果ててしまいました。

 

 

「せっかく待っていたのに講演会で眠くなったらどうしよう~~」ショボーン

 

 

などと思ったら、とんでもない!

 

 

さすがに、日本代表として世界を股にかけて活躍されてきた方のお話はおもしろかったビックリマーク

 

 

 

2013年から2016年まで3年間国連大使を勤められた、吉川元偉(もとひで)さんです。

 

 

 

 

1974年に外務省入省後、各国で外交官をされ、英語、スペイン語、フランス語を習得され、世界中の国々を訪問された方です。とてもすごい方なのに、物腰やわらかく、ずっと私たちに語りかける話し方をされるので、一気に引き込まれました。

 

 

まずは、学生向けに外国語の学習法についてお話しされました。

 

 

吉川さんは、中学・高校生の頃、NHKラジオ英会話の講師を20年以上務めた松本亨(とおる)さんの提唱された、「中学校の教科書の丸暗記」と「原書の速読」を実践されたそうです。

 

 

小説、新聞、雑誌、なんでもいいからたくさん読む。それから、音楽、ドラマ、映画で耳から言葉を入れる。「多聴多読」ですね。子供が言葉を習得する過程と同じです。

 

 

たくさんその言葉に触れることが大事ビックリマーク

 

 

私も自分の英語力が伸びたのは、NHKのラジオ英会話を暗記していたころでした。

 

 

教員時代、生徒たちに多読もやらせていました。が、なにぶん学生は忙しいのです。英語以外にもやることがたくさん。家で読んで、といってもなかなか時間も取れません。

 

でも、英語に限らず、何かを習得しようと思ったら「継続」が大切です(タイピングもしかり)。それを続け、くじけそうになるモチベーションをキープするには、"What do you want to do?"の問いかけが必要だ、と吉川さん。

 

 

アメリカの高校留学時代、よくそう問われたそうです。「どこの大学に行きたいの?」ではなく「将来、何になりたいの?」と。

 

 

漠然と大学に行こうと思っていたけど、そう問われるたびに具体的に答えないといけなくなり、英語力を生かせる「ジャーナリストか外交官」、と答えているうちに自分の中でその願望が強くなり、帰国後、本気で外交官を目指すようになったとのことでした。

 

 

そう、やっぱり夢と目標は大事ビックリマーク

 

 

それと、かなえたい夢は口に出して人に伝えるといい、って言いますよね。言ってるうちに脳にインプットされて実現に向けて動いていけるようになるんでしょうね。

 

 

今日参加した学生は、たくさんいる中の意識が高い40名ほどだったので、非常に熱心に聞いていたし、よく質問していました。

 

 

興味深かったのは、「ニュース・ソース」として信頼できるのは何か、というお話。「日本のニュースはピンボケ。大事なことを伝えていない(日経はいい)。アメリカのニュースは偏っている。BBCは全体がよくわかる」とのことでした。

 

 

CNNばかり観てないでBBC観よう、と思いました。

 

 

それから、幸福度が高いと思う国は?と問われて、「キューバ」とお答えになったのは意外でした。災害がとても多くて貧しい国ですが、行ってみると人々がとても幸せそうにしているのだそうです。

 

 

私としては、今の日本は豊かだし平和だし、やりたいことが自由にできて十分幸せじゃないか、と思っているのですが、一方でいじめやセクハラ、モラハラ、犯罪が多く、自殺する若者が後を絶たない国でもあり、何が幸せなのか、判断は難しいですね。

 

 

他にも、たくさんお話頂いて有意義な時間を過ごすことができました。これだけでもまた「幸せ~ラブ」と思ってしまうあたり、単純な幸せ者であります。

 

 

ちょっと懐かしくなって、10年ほど前に子供たちを連れて行った国連本部の写真を引っ張り出してみました。ここでお仕事されてたんですね~やっぱりすごい!

 

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NY国連本部ビル Photo by Kim

 

中は「国際領土」どこの国にも属していない  Photo by Kim

 

議事堂の中も見学できます Photo by Kim

 

本物の地雷  Photo by Kim