昨年来、ブログで交流させていただいているくろねこstella さんが、昨年のクリスマスに本を出版されました。
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http://s.ameblo.jp/koo-chan8/entry-12116410551.html
「Casablanca から、、、お知らせです。」


その本のタイトルは、
「Casablanca   白い家の少女たち ~15才真由子の場合」

ご自分の苛酷な実体験をベースに書かれております。
「先に逝ってしまった父のために
これから先、母を看取ることになるだろう私のために
そして、過去の自分を捨てるために
私は真由子になりました」
(帯文より)




(くろねこstella さんから本が届いた時はちょうど「赤毛のアンのプリンスエドワード島紀行」を読んでいたところでしたので、一緒に記念撮影(^^))

読み始めると止まりません。ぐんぐん引き込まれていきます。

真由子が母親から受けた信じられないような言葉の暴力、仕打ち、
母親が亡くなったあともフラッシュバックのようによみがえっては真由子を責めさいなみます。

そんな時、真由子は何故かカサブランカの花束を捨てている青年・涼介を目撃します。

白い部屋、居場所の無い真由子と涼介の奇妙な儚い同居生活は、、、

(抜粋)
【カサブランカーーー人が己の好みに合わせて造った花だと聞いたことある。
 花びらは大きくゴージャスなままで、邪魔なにおいを取ったはずなのに、それでもまだこのにおいは我慢できない。

この花で部屋をいっぱいにして、窓を閉め切ったら死ねるかもしれない。この毒々しいほどに強い匂いの中にいたら、すぐに息が出来なくなるにちがいない。
 美しい死に憧れていたころ、そう、父が自ら命をたったあたりから、真由子の頭の中には「白百合で死ぬ方法」の図が描かれていたのだ。

「ねぇ、このカサブランカって花、きれいだけど整形美人よ」
そう涼介に教えてやらなくては、、、、、
 でも今は、整形でもなんでもいい。私は好きになる。このにおいも好きになってやる。あなたは私なんだもの。
 真由子は花びらに頬を寄せた。
(抜粋終わり)


桜桜桜桜桜桜桜桜桜桜桜
桜桜桜桜桜桜桜桜桜桜桜


くろねこstella さんはドールハウスの作家さんでもあります。
現物すべての寸法の12分の1の縮小で再現するその手法が、小説にも表れているように感じました。

一つ一つの言葉を材料に緻密に設計され、構築された「Casablanca 」は最初の一頁を開いた途端あなたをその世界に誘います。

この記事を書こうと再び手に取りますと
また最初から読みたくなりました。
もし、興味を持たれましたら入手方法は上に貼ったくろねこstella さんの記事の中にお知らせされてますので、ぜひお手に取って読んでみてくださいね。