今年もウチの小さなネズミの額ほどの庭に一種類だけある深紅の薔薇が開花しました。
パンジー類が盛りを終えそうな時期、薔薇が花のバトンを引き継ぎました。

ゆりあんなの日記

ゆりあんなの日記

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赤い薔薇と言えば以前YouTubeでたまたま見たある一瞬の光景を思い出します。

1980年代初頭、ソ連邦ボリショイ歌劇場付属の歌手たちが、往年の名歌手の追悼コンサートを行っていました。
その中の1コマ…。
五十代のバリトン歌手がオペラの一場面を歌い終わりました。出来はイマイチ。
体調がすぐれなかったのか声に張りと響きがありませんでした。
YouTubeでわかるくらいなので会場でもそれは一目瞭然だったと思います。

でも観客はこのスター歌手に惜しみない拍手を贈りました。
質素な服をきた労働者階級の人たちが多く、西側諸国のオペラコンサートのようなセレブな雰囲気はありません。

一人の中年女性がステージに歩み寄り、数本の赤い薔薇の花束をバリトン歌手に手渡しました。
歌手はきわまで歩みより、身体をかがめて最高の笑顔で彼女から花束を受け取り、その花束を宝物のようにそっと胸に抱いたのでした☆
当時のソ連邦で一般労働者が生花の花束を買う…というのはどれだけ難儀なことだったか?
多分、食事を一食抜くくらいの出費だったでしょう。

ウチの庭に真っ赤に咲いた薔薇はそのバリトン歌手の薔薇と同じ色てす。
この薔薇が咲くと毎年、このYouTubeの場面を思い出します。

他には庭にこんな花が咲いてます(*^o^*)
ゆりあんなの日記

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