東京都知事選で、小池百合子候補がその公約の1つに「通勤電車をオール二階建て化して混雑を緩和する」というものをしていると聞きました。そこで思い出したのがこの215系.....というか、鉄道にちょっと詳しい人ならだれでも知っている電車です。
「座って通勤」をキャッチフレーズに登場した、特急用車両で運行する整理券方式の湘南ライナーがバカ受けして、その最混雑列車に使う目的で登場したのがこの215系です。
土休日や平日日中は「快速アクティー」で運行するコンセプトでの登場でした。
2階席の眺望は素晴らしいものがあり、乗っていて楽しい電車ではあります。
私も青春18きっぷの消化の際には、この電車を充当していた「快速アクティー」に好んで乗っていたものです。
ですがドアが少なすぎて乗り降りに不当に時間がかかって定時運行が守れない、という欠点をいかんともすることができず、快速アクティーの運用を8年ほどでおりています。
現状では湘南ライナーと中央線のホリデー快速に使われています。
「快速アクティー」用としては乗り降りに時間がかかりすぎる欠点があまりにも大きかった215系、その運用実績から、今後も2階建て通勤車両を登場させるとどうなるかということの問題はすでに明確になっているかと思います。
なお「ホームそのものの二階建て化」という意見もあるようですが、これにはコスト面はもちろんのこと、運行を妨げずに工事をどうやってするのかという大問題があります。
このように「失敗作」と言われる215系ですが、中央線のホリデー快速には普通乗車券だけで乗れるので、高尾あたりまではまた乗ってみたいな、と思わせるものがあります。