13キロのダイエットに成功した僕は、髪の毛も切り…
見た目だけは、かつての自分に戻ることができた。
しかし、心はまだ吹っ切れていないのか、新聞の求人広告は見るが、特に動こうとはしなかった…
漫画道具ももうない…
ただボ~ッとゲームをやる毎日…
弟(次男)はバイトと学校を両立させ、もう1人の弟(三男)は、皆勤&学年トップレベルの成績で毎日頑張っていた。
このままではいけない…
エヴァンの碇シンジじゃないが…
逃げちゃダメだ…
逃げちゃダメだ…
逃げちゃダメだ…
逃げちゃダメだ…
逃げちゃダメだ…
逃げちゃダメだ…
逃げちゃダメだ…
逃げちゃダメだ…
ずっと心の中で唱えて、ようやくハローワークへと足を運んだ。
ハローワークにはたくさんの人が…
僕はどんな仕事を選ぼうか…
人見知りで口下手だから営業は無理…
体が小さく非力だから肉体労働は無理…
工場とかでも、軽作業系がいいな…
通勤に便利で、休みも多く、残業は少なく、そして楽な仕事…
探索不可能なぐらいの贅沢さで仕事を探していた…
そんな無謀な探索の中、最初に見つけたのは、小中学校の図工や技術科などで使う教材を開発する会社。
通勤も便利だし、週休完全二日!
仕事もキツくなさそうなので、申し込みをした。
しかし5年間も引きこもり状態だった僕がまともに面接なんてできる訳もなく、終始緊張しっぱなしで、見事に落ちてしまった…
ここで普通の人なら、すぐに次の職を探すのだが、漫画家を辞めてネガティブになっていた僕は、立ち直るまで1週間ぐらいかかった。
そして再びハローワークへ…
次に見つけた会社は…
プラスチックの射出成形の会社?
なんだそりゃ⁈
よくわからないが、昭和24年創業の会社で、自転車で通勤できる範囲だし、年間休日が105日!
残業も少なそうだし、申し込んでみるか…
すると、即面接OKと言うことで、急いで家に帰り、準備をして面接に向かった。
住所だとこの辺なんだけど…
工場の看板もそれらしい建物もない…
あるのは汚い倉庫みたいな建物があるだけ…
まさか…?
倉庫みたいな建物をよく見ると、建物の近くのポールに会社の名前の看板が申し訳なさそうに付いていた…
昭和24創業…
まさかこんな古い建物のまま創業しているの…
不安を抱きながら、僕は建物の中に入って行った…
続く…
まあ…多少大げさに書きましたが、漫画を描くことを辞め、再就職をするという事に、やはり葛藤がありました。
このボロボロの建物こそ、今の会社なのですが、初めて見た時は本当にびっくりしました。
この絵の建物の隣に、事務所がある建物があり、そちらはまだちゃんとしていました。
次回は面接の時の事を書こうと思います。
拙い文章を読んでいただきありがとうございます!