NHK-FM「クラシックリクエスト」
「祭りだ!クラシック」
初回放送日:2024年8月14日
アナウンサー:金子峻
伊福部昭:
倭太鼓とオーケストラのための
《ロンド・イン・ブーレスク》
広上淳一 指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
お盆中に放送された「クラシックリクエスト」は、「祭り」がテーマだった。「2024年はゴジラ”祭り”の年だった」と宣う御仁から、上記の伊福部昭の管弦楽曲がリクエストされていた。
元々は吹奏楽のための曲である。僕もレコードを持っているが、曲名は《吹奏楽のためのバーレスク風ロンド》だった。テナードラム(ロータムあるいはフロアタムで代用)が活躍する曲で、高校時代の僕なら演奏したい曲の筆頭に挙げられたであろう。
今回放送された管弦楽版は、作曲者が自ら後年に編曲した音楽のようである。
弦楽器、特に高い音の方のヴァイオリンの響きが怪獣のテーマに合っているような気がした。何かのドキュメンタリーで、伊福部は軍国主義のかほりがする吹奏楽(軍楽隊)の編成を避けて、映画の文脈でオーケストラを起用した…というようなことを云っていた。映画音楽を思い出すから「マッチしている」と僕に思わせるのだろう。
録音も良く、ホールの響きがうまく活かされ、より一層大きな世界で奏でられる音楽に感じる。《SF交響ファンタジー》も併録されているCDなので、入手してCDクオリティーで聴いてみたい。