小学校1年生の子供が、先日「頭が痛い」、「お腹が痛い」と言い出した。
小児科の先生は、「便秘ですかねぇ~」くらいしか言わない。
そういうことが2,3度繰り返され、学校に登校できなくなった。
相談すると、「ストレスかもしれませんね。」と言われたので、
早速家に帰ってから、PCにかじりつき、ググってみた。
すると、
休み始めの頃は「お腹が痛い」「頭が痛い」といった、身体の不調から
休み始めることが多いようです。
【引用元】 【不登校】小学一年生の不登校の子が語る。行きたくないのは「先生が怖いから」
要因は、
1)本人が、学校生活に不慣れにより、恐怖心がわく
2)先生が厳しく叱っている。
そこで、事実であるか裏をとるために、Google Scholarで調べてみる。
すると、森岡らの報告によれば、
小学校入学前の2月よりも、4月に頭痛、腹痛、吐きなどの「身体的訴え」が高まる
ようである。
【引用元】小学校1年生の入学期の実態とレジリエンスとの関連―情緒・行動の特徴と学校適応感に着目して―
ちなみに、上記論文によると、
2009年度の小学1年生の不登校児童数は1080名だそうだ。(2003年度出生数112万人の約0.1%)
なぜ、そんなことが起きるのかというと、
「幼稚園や保育園の教育」と「小学校の教育」の
教育の間に段差(大きなギャップ)があるからである。
このことを「小1プロブレム」、幼小保の接続の問題、幼小保の連携の問題と呼ぶようである。
毎年東大に進学するお茶の水女子大付属幼稚園・小学校のような学校
でも認識しており、4~7月は、小学校になれるための教育が必要とは認知されている。
【引用元】 (文部科学省)幼児期の教育と小学校教育の接続について
これは、小学生が入学後に学校生活にストレスが発生しているからである。
その原因(ストレッサー)には、土田らによると、大きく5つがある。
(1)身体的ストレス(ストレス反応) - 頭痛や疲労感など
(2)学業 - 授業のスピードが速く、ついて行けない。 先生の話が理解できないなど
(3)友人関係 ークラスになじめない、ともだちができないなど
(4)先生 ー 先生が怖い、理解されないと感じている
(5)両親 ー父親との関わりが少ない(単身赴任)、分離不安など。
【引用元】 小学校におけるストレス・チェックリストの予防的活用 ―不登校感情の低減を目指して―
特に、小学生については、友人関係におけるストレッサーが比較的高いようだ。
これを解決する方法としては、スクールカウンセラー(SC)や養護教諭、
担任の教師が共同して、下記の働きかけに取り組むことが有効のようだ。
(家庭も同様)
特に、小学校の先生が、まず最初に取り組むことは、
「怠け等によるものでなくストレス性のものである可能性を考慮して、
体調を心配する、言葉がけを行う。」
「保健室に行きたがる場合には、気持ちを受け入れて様子を見る。」
である。
まず、生徒の言葉を信じ、気持ちを理解してあげよう。
小学一年生。いわゆる表現力が十分に身についていないということも深く関係しているようです。
【引用元】 【不登校】小学一年生の不登校の子が語る。行きたくないのは「先生が怖いから」
また、土田の調査によると、意外なほどに、悲しいほど、
小学校の先生は、子供について、わかってくれていない・・・。
例えば、SCのサポートによるストレスチェックをしていなければ、
(1)教師は、子供の様子や気持ちに気が付いていない。
(2)教師は、子供と保護者の関係もわかっていない。
(3)教師は、子供と友達の関係がわかっていない。
【引用元】 小学校におけるストレス・チェックリストの予防的活用 ―不登校感情の低減を目指して―
なお、浦野によると、ストレスが原因の児童の場合は、
絵を描く等の芸術系の作業が有効に働く事例が報告されている。
【引用元】学校不適応の児童に対する遊戯療法の効果
最後に、もし、小学生の子供が「頭痛」や「お腹が痛い」と訴えてきたら、
(1)小児科に行こう
(2)学校は、休ませよう 【参考】【ウワサの保護者会】 行き渋り
(3)担任や学年主任の先生、教頭先生に相談しよう ※教師が原因でない場合
(4)スクールカウンセラー(SC)や保健室の先生、養護教諭に相談しよう
(5)行政の子育て相談に相談してみる
などの対応方法が考えられます。
我が家も、学校のスクールカウンセラーや先生方に相談し、
少しずつであるが学校に行けるようになってきした。
それでもダメな場合は、尾木ママの言うように、
「今は、学校以外にも学べる場所はたくさんある」ということなので、
外のフリースクールなどを探すという手段もある。