今月18日に閉鎖した「公設派遣村」で110人を超える強制退所処分者が出た問題で、都が分析した入所者データを基に、国に対し来冬以降の開設にあたり、入所条件の厳格化などを緊急要望する方針を固めたことが25日、分かった。2月初旬にも要望を提出する。

 都は、派遣切りなどで失業した本来の対象者と、一時金目的など悪質な入所者を選別したい考え。要望の中身は(1)今回、入所申請時までだったハローワークでの求職登録を、入所申請の数カ月前までに求職登録を済ませ就労活動に従事している人に限定(2)東京への一極流入を避けるため、都内での生活実態を精査した上で、周辺の県などでも公設派遣村の同時実施を行うよう要望する-など。

 このほか、現在、区市町村が窓口となっている住宅手当についてハローワークで行えるよう一元化することなど、第2のセーフティーネットの改善を求める。

 一方、都は一時金を“持ち逃げ”した111人についてほぼ全員を特定、うち携帯電話などで連絡がつく4割程度に直接、返金を求めるほか、残る人についても受給が決まった生活保護費などから天引きする方針という。

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