ビッグダディと共演の水森由菜、その後、林下詩美と同じ団体に | プロレスライター新井宏の「映画とプロレスPARTⅡ」

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週刊プロレスモバイル連載「週モバロードショー~映画とプロレス~」延長戦!

 某国民的大ヒットドラマのパロディ『半沢直美』(15年)から『TAWARA!ちゃん』2部作(18年&19年)を経て製作されたのが、東京MXTV2で20年9月27日に放送された『ドクターSAKI』である。

 『ドクターSAKI』もまた某大ヒットドラマのパロディなのだが、今回の水森由菜は主演ではなく、プロレスラーの患者役として登場(もちろん重要な役で)。主演は、水森とともにアイドル活動をおこなっていた早咲(さき)がつとめている。

「早咲は事務所の後輩で、私と7年くらいアイドル活動をしていた子なんですよ。水森由菜withつるぴかりんのメンバーでした。その彼女の主演第1作なんです」(水森)

 早咲演じるドクターSAKIは「私、失敗しないので」ではなく、「私、失敗しますので」とやぶ医者ぶりを堂々公言するドクターだ。しかしセクシーだからかなんなのか、彼女の病院には絶えず患者がやってくる。そのなかにプロレスラーの藤田ミノル、SAKIもいて、水森演じるゆうなぎもりこも、花粉症の患者として診察にやってくるのだ。

「これはひどいですねえ」「いつからですか、(顔が)むくみ始めたのは」「マスク被って闘えば?」「鼻水使った毒霧殺法とか?」

 とんでもない診察から売りつけられたマスクで水森が試合をすると大ブレイク、グッズのマスクに注文が殺到する。しかし花粉症は治らず、鼻栓が外せない…。

 そんなドクターSAKIのもとにやってくる患者のひとりが、ビッグダディこと林下清志。要は、スターダム林下詩美のパパである。水森とビッグダディが今作で共演したのは、詩美のレスラーデビュー後。当然、水森は詩美がレスラーであることも知っている。

「(ビッグダディとは)以前からドラマとかで共演させていただいていたんですよ。なので、ダディさんから娘さんがプロレスラーになったと知った感じですね。しかも(18年デビューの)同期じゃないですか。そこに親近感を覚えてもいたんですけど、詩美さんはスターダムで私は我闘雲舞。まじわることはないんだろうな、でも、いつかまじわれたらいいなと思ってやっていたんですが、私がスターダムに出ることでかなった。感慨深いですよね。詩美さんはダディさんと私が共演したことを知っているか? 以前、私がスターダムに出る前に何かでお会いしたときに、『父がお世話になってます』と言われたりしたんですけど、詩美さんはドラマを見ていないと思いますよ。むしろ見ないでほしいです(笑)」

 水森が「見てほしくない」と言うように、作品は今回もZ級感満載。にもかかわらず、ドクターSAKIは続編が作られ、しかも最近『ドクターSAKI4』が放送されたばかりなのだ!