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世間知らずVSパワハラ。クセ者揃いの中で紡がれる、成長物語。

 

2018年11月23日公開
監督:大塚祐吉
出演:吉本実憂・波岡一喜・矢本悠馬 他

 

【賛否両論チェック】
賛:自分勝手なばかりだったヒロインが、パワハラ上司達との仕事を通して、少しずつ社会人として成長していく姿が印象的。
否:ラストはかなり呆気ない印象が否めない。登場人物達もクセがありすぎて、なかなか感情移入出来ない。

 

ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・おう吐のシーンがあり
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・基本的にはなし

 


 新卒で大手企業に入ったセレブ女子が、パワハラ上司と対立しながら成長していく姿を描きます。主演は吉本実憂さん。

 

 物語の舞台となるのは、名古屋でプラスチック製品の大きなシェアを占めている、大手企業の尾張製作所。その日は新卒社員の面接が行われており、リクルートスーツを着た多くの学生が、緊張の面持ちで訪れていました。そんな就活生に紛れて、白いスーツに身を包み、正面玄関にタクシーで乗りつける、1人の女性の姿が。颯爽と廊下を歩いてくるその姿を見た就活生達は、当然会社の偉い人だと思い、皆揃って会釈をします。ところがその女性が座ったのは、なんと面接待ちの最後列の椅子。彼女こそが物語の主人公・如月彩花(吉本実憂)だったのでした。実家がお金持ちで悠々自適な生活を送ってきた彼女は、世間知らずの生粋のお嬢様。面接でも自信満々に、
「私を採用して損はないと思いますので、よろしくお願いしまーす。」
「名古屋のGDPを上げてみせます!」
と豪語しますが、勿論面接官達は全員冷ややかな表情で、早々に切り上げられてしまいます。ところがそんな中で1人、企画部の酒田部長(吹越満)だけは、彼女に興味を示すのでした。合格を確信した彩花はその夜、セレブ仲間達2人と祝杯を上げます。しかし裏ではその2人に、「彩花が何ヵ月持つか」で賭けをされてしまっているのでした。

 

 驚いたことに、採用試験の結果はなんと合格。企画部へと配属された彩花は、エリート社員・松山将平(波岡一喜)のアシスタントにつくことになりますが、実はこの将平、仕事は出来るが部下を人とも思わない王様気質で、彩花は早速
「昼飯買ってこい。」
と言われてしまいます。ところが勝気な彩花は、
「私の仕事じゃないんで。」
とこれを拒否。すると将平は、彩花の先輩で昨日までアシスタントだった猪瀬康太(矢本悠馬)に、
「部下の責任は、お前の責任な。」
と、代わりに買いに行かせるのでした。

 

 企画部では、アーケード用のレーシングゲームのコンペを1週間後に控えていましたが、将平は猪瀬の企画書を全く見てくれず、ゲーセンでレーシングカーに乗ってばかり。その日も昼食を買った猪瀬が彩花と戻ってくると、既に将平の姿はありませんでした。危機感が募っていた相川來未(久住小春)は、猪瀬達に即行でアイディアを出させようとしますが、手伝おうとした彩花に対し、彼女を疎ましく思っていた來未は、
「ご飯食べてきなよ(=邪魔だからどっか行ってて)。」
とこれを一蹴。仕方なく食堂で1人ご飯を食べることになった彩花は、初めて悔し泣きをするのでしたが・・・。

 

 世間も常識も知らず、自分勝手に生きてきたセレブ名古屋嬢・彩花が、どこまでもゲスなパワハラ上司・将平の下でしごかれながら、少しずつ社会人として成長していく姿が、時に痛快に、そして時には切なく描かれていきます。

 

 ただ難点を言えば、ラストがちょっと呆気ないというか、
「えっ、そういう感じに収まっちゃいますか・・・」
という印象がしてしまうのも否めないところです。彩花や将平も含め、登場してくるキャラクターも一様に、クセというよりはアクが強い印象で、なかなか感情移入がしづらい部分でもあります。

 

 どちらかというと、肩ひじを張らずに主人公の奮闘を楽しみたい、そんな作品といえそうです。

 


【ワンチャン・ポイント】
※吉本実憂さん・・・本作の主演です。最近の映画では、内野聖陽さん主演の「罪の余白」での、娘の死の真相を追う心理学者と対峙する強かな女子高生役や、「HiGH&LOW THE RED RAIN」での、カギを握る少女役等が有名なところです。

 

オススメジャンル&オススメ度・・・<ストレス発散したい>