プーと大人になった僕 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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「『何もしない』をすることが、最高の『何か』につながる。」

 

2018年9月14日公開
監督:マーク・フォースター
出演:ユアン・マクレガー
ヘイリー・アトウェル 他

 

【賛否両論チェック】
賛:毎日の生活に忙殺され、大人が忘れてしまったのんびり生きる素晴らしさを、観ている側も主人公と一緒に、再びプー達から教えられるよう。個性豊かな森の仲間達の姿も、微笑ましくて温かい。
否:テーマ的にも内容的にも、どちらかというと大人向けなので、小さい子にとっては少し退屈かも知れないのが、たまに傷。

 

ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・なし
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・シーンによっては少しだけ怖いかも

 


 あの「くまのプーさん」が、実写映画化されました。大人になったクリストファー・ロビンと、プーの再会を描きます。主演はユアン・マクレガー。

 

 100エーカーの森の奥深く。くまのプー(声:ジム・カミングス)を始めとする森の仲間達と、いつも楽しく遊んでいた少年、クリストファー・ロビン。しかしそんな毎日も、ずっとは続きませんでした。ある日のこと、ウサギのラビット(声:ピーター・キャパルディ)が主催する、クリストファーのお別れパーティーが開かれます。実はクリストファーは、親の意向で寄宿学校に入ることになり、この地を離れることになってしまったのでした。パーティーの後、丘の上にプーと座ったクリストファーは、
「たとえ100歳になっても、絶対に忘れないよ。」
と誓うのでした。その後、寄宿学校へと入ったクリストファーを待っていたのは、厳しい共同生活の日々。しかもその最中、不幸にも彼の父が亡くなってしまうのでした。

 

 やがて大人になったクリストファーは、ある日バスの中で可憐な女性・イヴリン(ヘイリー・アトウェル)と出逢い、結婚。しかしその直後に第二次世界大戦が始まり、彼もまた出兵していきます。夫の帰りを待つイヴリンでしたが、もう1人ではなく、生まれた娘のマデリン(ブロンテ・カーマイケル)と一緒でした。やがて戦争が終わり、無事に帰還したクリストファー、その後はウィンズロウ商社に就職し。旅行かばん部門の責任者になります。しかし戦争のあおりで誰も旅行に行きたがらず、業績は最悪。社長の息子のジャイルズ・ウィンズロウ(マーク・ゲイティス)からは、23%の経費削減を迫られており、週末に控えた重役会議において、社長達の前で具体案が出せなければ、部門ごとなくなる危機に瀕しているのでした。クリストファーは必死に削減案を練ろうとしますが、あいにく週末は元々マデリン達と、幼少期に暮らしていたコテージへと行く予定でした。当然仕事を休むことも出来ず、帰宅したクリストファーは2人にそのことを話しますが、いつも仕事のせいで約束を破ってばかりの彼に、イヴリンは幻滅。マデリンは子供ながらに平静を装いますが、内心は深く傷ついていました。こうして迎えた週末の朝、イヴリンとマデリンは、2人だけでコテージへと向かってしまうのでした。

 

 ところ変わって、100エーカーの森。その日プーが目覚めると、森には一面に霧が立ち込めており、仲間達は誰もいません。一生懸命探しても一向に見つからず、プーはふと、クリストファー・ロビンが使っていた小屋へと向かいます。中はどこか不気味な雰囲気が漂っていましたが、プーは勇気を出して小屋の中へ。すると何故か、その先はロンドンのど真ん中の公園の木につながっているのでした。一方のクリストファーは、自宅へ仕事を持ち帰っていましたが、ふと家の前まで来ると、隣人のセシルが彼をカードゲームに誘うために、自分の家の前に立っているのを発見。誘われたくないクリストファーは、ひとまず向かいにある公園へと逃げ込みます。こうしてクリストファーとプーは、思いがけない再会を果たすのでしたが・・・。

 

 大人になるとどうしても忘れてしまう、楽しくありのままにのんびりと生きることの素晴らしさを、改めて感じさせてくれる作品です。子供の頃は、プー達と共に「何にもしない」ことで毎日を楽しんでいたはずのクリストファー・ロビンが、大人になって家族が出来ると、日々の忙しさに追われ、現状打破のためにも「何かしなくちゃいけない」という観念にとらわれてしまう様子には、非常に印象深いものがあります。

 

 そしてそんなクリストファーに、再び救いの手を差しのべてくれるのも、またプーとその仲間達。難しいことは分からないけれど、だからこそシンプルかつ真っ直ぐに行動するプーの姿は、とてもユーモラスで可愛らしいと同時に、我々大人達が忘れてしまった純粋な遊び心を、どこか呼び起させてくれるようで、心が温かくなります。ラストのシーンは、大切なものに気づいたクリストファーの家族愛に溢れていて、非常に感動的でした。

 

 という訳で、結構大人向けのストーリーなので、お子様にとっては意外と退屈かも知れません。どちらかというと、大人同士でほんわかしながら観たい作品といえそうです。

 


【ワンチャン・ポイント】
※今回はお休みです。

 

オススメジャンル&オススメ度・・・<癒されたい>