オズランド 笑顔の魔法おしえます。 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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働く人は共感必至。笑って泣けるお仕事成長ムービー!!

2018年10月26日公開
監督:波多野貴文
出演:波瑠・西島秀俊・岡山天音 他

【賛否両論チェック】
賛:最初は不満と空回りの連続だった主人公が、様々な困難を乗り越えていくうちに、人間として大きく成長していく姿が印象的。彼女を成長させていく、小塚を始めとする周りの人間性にも、心が温かくなる。
否:実際にはあり得ないような演出が結構あったりするので、ツッコみ出すと楽しめないかも。


ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・汚物のシーンが少しだけあり
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・基本的にはなし


 小説の映画化です。ひょんなことから田舎の遊園地に配属されてしまったヒロインの奮闘と、心の成長を描きます。主演は波瑠さん。

 主人公の波平(なみひら)久瑠美(波瑠)は、東京の生まれた街や家族が大好き。そして、そういう自分のことを好きと言ってくれる恋人・小西俊郎(中村倫也)が大好きでした。そんな波平は就職に当たっても、俊郎が勤める会社「東京プリンスリゾート」から内定をもらい、俊郎と2人で喜びを分かち合います。ところがいざ就職してみると、波平の配属先は何故か、熊本県にある系列の遊園地「グリーンランド」の企画課。なんでも園長たっての希望とのことでしたが、波平は気落ちしたまま、新幹線とローカル線とタクシーを乗り継ぎ、グリーンランドへとやってくるのでした。

 そこで波平が出逢ったのは、同期入社の吉村豪太郎(岡山天音)を始め、先輩社員の上園龍(深水元基)や玉地弥生(橋本愛)といった、個性的なスタッフばかりでした。しかし挨拶もそこそこに、早速事件が起こります。園内にいた南原カツヨ(濱田マリ)から、
「虹の彼方でゴールドナイン(トイレで緊急事態発生)。」
という無線が入ったのでした。すぐさま向かった一行は、トイレに置かれていた紙袋の中に、爆弾らしき不審物が入っているのを発見します。園の掟に、
「何があっても緊急車両は入れない。」
というルールがあるため、警察は呼べず、波平と吉村は爆弾を安全な場所まで運ぶことになるのでした。ところが、他の社員に誘導されるがままに2人が辿り着いたのは、何故かヒーローショーのど真ん中。呆気にとられる2人をよそに、ヒーローは2人が持ってきた爆弾を使って、見事悪者を退治することに成功します。実はこの爆弾騒ぎ、新入社員歓迎を兼ねた一大イベントだったのでした。

 その夜、歓迎会に参加する前に一旦帰宅した波平は、早速電話で俊郎にグチりますが、俊郎から“MVP”という制度があることを聞かされます。これは毎年各支社から選ばれるもので、選ばれた社員は本社へ栄転出来るというものでした。早く東京へ帰りたい波平は、それを聞いて俄然やる気になりますが、そんな彼女に俊郎は、
「色々教えてもらいなよ、“魔法使い”に。」
と、意味深な言葉を残すのでした。“魔法使い”とは、グリーンランドの集客率を170%上げたという凄腕社員のこと。しかしあいにく飲み会には出席しておらず、代わりに波平は他の社員達との親睦を深めるのでした。

 すると翌朝、グリーンランドの車で波平を迎えに来て、インターホンをガンガンに鳴らす人物がいました。彼こそが“魔法使い”こと小塚慶彦(西島秀俊)でした。しかし彼からは、何故かスゴい臭いが。車に乗り込んで一緒に出勤した波平は、ほどなくしてその理由を知ることになります。実は園内で飼っている仔豚の調子が良くなく、小塚は夜通し添い寝して看病をしていたのでした。その日からの波平の業務は、吉村と共に延々と園内のゴミ拾いをするか、動物達の世話ばかり。空き時間に書いた企画書も全然見てもらえず、波平はすっかり閉口してしまうのでした・・・。

 やりたい仕事に就いたはずが、右も左も分からないところへ行かされ、与えられるのは雑用ばかり。ついつい腐っていたら、実はその雑用が大事なステップになっていて、気づけば自分だけが空回りしていた・・・。そんなヒロイン・波平の姿に、思わず共感してしまう方々も多いのではないでしょうか。

 そしてそんな波平にやさしく寄り添い、自身も楽しみながら、いろんな工夫で皆を笑顔に変えてしまう小塚は、まさに魔法使い。
「笑えるってことは、充分役に立てるってことだろ。」
なんていうセリフが、じんわり胸に染みますね。

 最初は不満たらたらだった波平が、様々なトラブル・大仕事を仲間と共に乗り越えていくうちに、次第にたくましく成長していく様子が、微笑ましくて心が温かくなるようです。

 中には、
「いやいや、さすがにそれは・・・(笑)」
なんていう、実際には出来ないような演出もありますが、その辺はご愛嬌。笑って泣けるステキなお仕事ムービーを、是非劇場でご覧になってみて下さい。


【ワンチャン・ポイント】
※深水元基さん・・・本作では、先輩社員の上園龍役。最近の映画では「新宿スワン」での、綾野剛さん演じる主人公の上司役や、「ラブ&ピース」での、長谷川博己さん演じる主人公の同僚役、そして「映画 みんな!エスパーだよ!」でのエスパー役や、「少女椿」でのサーカス団員役、「曇天に笑う」での追われる士族役等、いずれもそのコワモテを活かした怪演をなさっています。最新作では他にも、「コーヒーが冷めないうちに」にも有村架純さんの従兄役で出演されていますので、そちらにも注目です。


オススメジャンル&オススメ度・・・<感動したい>