スマホを落としただけなのに | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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想像を絶する恐怖と、予想を超える極上のサスペンス。

2018年11月2日公開
監督:中田秀夫
出演:北川景子・田中圭・千葉雄大 他

【賛否両論チェック】
賛:恋人がスマートフォンを落としただけで、次第に心身共に追いつめられていくヒロインの姿を、巧みに張られた大小様々な伏線や、恐怖をあおるような演出の中で描いていく様子に、観ていて想像以上にハラハラさせられる。
否:想像以上にグロいシーンや不気味なシーンが多いので、苦手な人には向かないか。ラストもやや呆気ない感がある。


ラブシーン・・・ほんの少しだけあり
グロシーン・・・結構あり
アクションシーン・・・基本的にはなし
怖シーン・・・雰囲気はメチャメチャ怖いかも


 小説の映画化です。恋人がスマホを落としてしまったことをきっかけに、ヒロインを想像を絶する恐怖が襲います。主演は北川景子さん。

 その日会社員の富田誠(田中圭)は、タクシーに乗りながら恋人の稲葉麻美(北川景子)と、メッセージのやり取りを交わしていました。実は富田は、その日の夜のデートで麻美にプロポーズをしようと考えていたのですが、ふとタクシーが渋滞にハマり、全然進んでいないことに気がつきます。大切な取引先への移動中だったため、富田は仕方なくその場で降り、地下鉄で取引先へと向かうことにするのでした。ところが駅へと着いてみると、運悪くこちらも運転見合わせ。とりあえず同行する予定の課長へ連絡しようとした富田は、スマートフォンをタクシーに忘れてきたことに気がつき、がく然としてしまうのでした。大急ぎで公衆電話を探し、自分の会社にかけて同僚に連絡してもらおうとしますが、呆れられて切られてしまいます。その後、ほうほうの体でようやく取引先へと到着するも、課長はカンカン。しかし意外にも商談の方は、先方と“スマホなくすあるある”で盛り上がったため、どうやらうまく行きそうで、富田はホッと胸をなでおろすのでした。一方、メッセージのやり取りをしていた麻美は、急に富田の既読がつかなくなったことを心配し、電話をかけてみることに。するとその電話口から聞こえてきたのは、全く聞き覚えのない声でした。

 会社へと戻った富田は、パソコンに麻美からのメールが来ていることに気がつきます。それによると、スマートフォンを拾ってくれた人が横浜のカフェに届けてくれたとのことで、今から麻美が取りに行ってくれるとのこと。こうして富田のスマートフォンは、夜のデートで無事に手元に戻ることになったのでした。2人が訪れたのは、プラネタリウム。そこで富田は好きな映画のセリフの話をしながら、麻美にプロポーズ。麻美は感激しつつも、返事は保留にするのでした。翌日その話を聞いた、麻美の同僚で親友でもある杉本加奈子(高橋メアリージュン)は、複雑な表情を隠せません。加奈子は既に知っていましたが、麻美がプロポーズを保留した理由は、麻美が父親の再婚相手と不仲で、実家とはほぼ絶縁状態にあるからだったのでした。するとその時加奈子のスマートフォンが鳴り、加奈子は歓喜の表情を浮かべます。それは彼女が大好きなバンドのライブのプラチナチケットが販売されるとの情報でした。

 数日後、富田と食事をしていた麻美は、彼に加奈子が欲しがっていたライブのチケットを渡され、驚きます。富田によるとSNSの「Socialbook」で、偶然業界関係者からフォローされたことがきっかけで、今からでもチケットを購入出来るサイトを紹介されたとのこと。富田はその席で、プロポーズの麻美からの答えを聞こうとしますが、麻美は
「もう少し時間がほしい。」
とのことで、答えは相変わらずの保留でした。

 時を同じくして、山中で女性の遺体が発見されたという現場を訪れた、刑事の毒島徹(原田泰造)と新人刑事の加賀谷学(千葉雄大)。ところが周辺を捜索した結果、同様の遺体が次から次へと発見され、連続殺人死体遺棄事件として捜査本部が設置されることになります。最終的に発見された遺体は5人にも上り、いずれも毛髪の一部を切り取られて、腹部を執拗に刺された女性でした。そこで加賀谷は、
「犯人は黒髪の長い女性に執着があるのでは・・・?」
との仮説を立てるのでしたが・・・。

 いろんな方面で、予想の斜め上を行く作品といえそうです(笑)。まず想像以上に、かなり怖いです。まるでホラー映画と見まがうような演出があるかと思えば、非常にサイコパスなシーンもあったりします。そして想像以上に裏がある作品でもあります。一見すると、
「えっ、それって・・・関係ある?」
と思っていた出来事が、全て伏線として本筋と繋がっていたりして、最後に明かされる真実には意外性があります。

 そして何よりも、スマートフォンを落としたことによる想像以上の被害に、思わず驚かされてしまいます。カード詐欺やなりすまし、乗っ取りやウィルス感染等々、自分の身に置き換えて考えてみると、スマートフォンを絶対に落とせなくなりますね(笑)。

 逃れられない恐怖に、四面楚歌に陥ったヒロインがどう立ち向かっていくのか。ポルカドットスティングレイさんの主題歌も印象的ですので、是非チェックしてみて下さい。


【ワンチャン・ポイント】
※北村匠海さんの登場シーン・・・言わずと知れた新進気鋭の俳優・北村匠海さんですが、本作では意外なところでその登場シーンが観られます。詳しくは実際にご覧になってみて下さい。


オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>