デス・ウィッシュ | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

<ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

観たい映画に迷った時は、このムービーナビをご活用下さい。現在公開中の映画の中から、目的や好みに合わせた映画を探せます。

※「声に出して読みたい映画のセリフ in 2018」 4月8日発売♪

必殺仕事人なんかじゃない。復讐の是非を問う、哀しきサスペンス・アクション!!

2018年10月19日公開
監督:イーライ・ロス
出演:ブルース・ウィリス
ビンセント・ドノフリオ 他

【賛否両論チェック】
賛:愛する者を奪われた主人公が、自らの手で悪人を裁いていこうとするまでの過程が、切なくも重厚に描かれている。復讐の是非を問う内容も秀逸。
否:かなりグロい描写が多いので、苦手な人には全く向かない。


ラブシーン・・・基本的にはなし
グロシーン・・・メッチャあり
アクションシーン・・・メッチャあり
怖シーン・・・急に驚かせるシーンが少しだけあり


 「狼よさらば」のリメイクです。愛する家族を奪われた外科医が、悪人を始末する処刑人になっていく姿を描きます。主演はブルース・ウィリス。

 物語の舞台は2016年、凶悪犯罪が増加の一途を辿っていたシカゴ。その夜も銃撃戦があり、撃たれた警官がパトカーで病院へと担ぎ込まれてきます。担当外科医のポール・カージー(ブルース・ウィリス)が手当てをしようと試みますが、出血多量で既に手遅れの状態で、警官は死亡が確認されるのでした。病院まで必死に運転をしてきた相棒の警官は肩を落としますが、そこへ警官を撃った犯人が隣りの治療室へと運び込まれてきます。警官は、
「まさか犯人を助けるのか?」
と憤りますが、医者であるポールは相手が誰であれ、命を救う職責を全うし続けるのでした。

 そんなポールの心の支えは、愛する家族。ある日の朝、娘のジョーダン(カミラ・モローネ)の大学合格が決まり、ポールは妻のルーシー(エリザベス・シュー)と共に、合格を喜ぶのでした。しかしその後、ルーシーと一緒にジョーダンのサッカーの試合を観戦に行ったポールは、相手チームの父親らしき男が汚い言葉でヤジを入れているのを見かねて注意し、絡まれてしまいます。思わず挑発に乗りそうになるポールでしたが、ルーシーが割って入り、その場はなんとか収まるのでした。その後2人とジョーダンは、ポールの弟・フランク(ビンセント・ドノフリオ)も交えて昼食に出かけますが、小競り合いの一件を聞いたフランクはジョーダンに、ポールが昔は相当なワルだったことをバラしてしまいます。ところがその帰り際、レストランの駐車係のミゲールという男が、フランクの車を運んできますが、彼は隙を見てポールの車に潜り込むと、カーナビに登録されていた自宅の住所を携帯電話で撮影。そんなこととは知らないポールは、ルーシーとジョーダンと家族水入らずの時間を楽しむのでした。

 それからしばらくして迎えた、ポールの誕生日の夜。ポールは夜勤で病院にいましたが。ルーシーとジョーダンはケーキを作るための材料を買い、自宅へと到着したところでした。ところが家の中には、既に3人組の強盗が潜んでおり、2人はすぐに拘束されてしまいます。ルーシーは言われるがままに金庫を開けますが、ジョーダンが隙を突いて反撃し、強盗の1人の覆面が外れてしまいます。ルーシーはとっさにジョーダンを逃がそうとしますが、最後には2人とも凶弾に倒れてしまうのでした。幸いすぐに事件が発覚したため、ルーシーとジョーダンはポールの病院へと運び込まれますが、ルーシーは亡くなってしまい、ジョーダンも昏睡状態に陥ってしまいます。その後ポールと面会した、刑事のレインズ(ディーン・ノリス)とジャクソン(キンバリー・エリス)は犯人逮捕を誓いますが、その後も捜査は遅々として進む様子を見せず、ポールは次第に業を煮やしていくのでした。

 失意に暮れるポールはある夜、街で絡まれている女性を助けようとしますが、2人組の男達はポールにも平気で殴りかかってきて、無抵抗でいるとたちまちボコボコにされてしまいます。自宅でアイシングをしながら、何気なくテレビを観ていたポールの目に飛び込んできたのは、銃器店のCMでした。早速その店を訪れるポールでしたが、すぐに足がついてしまいそうな防犯カメラの多さを見て、一旦は自重。その後、病院へと運び込まれたギャングが拳銃を落としたのを見て、それをこっそり回収し、近所の廃屋で密かに撃ち方を練習し始めるのでした。それからしばらく経ったある夜、ポールは遂に行動を起こします。病院の廃棄物の中にあったパーカーのフードを被り、拳銃を持って街へと出た彼は、居合わせたカージャック犯に向けて拳銃を発砲、銃撃戦の末に犯人2人を成敗するのでした。するとその時の様子が偶然屋内から撮影されており、その動画は瞬く間に拡散。彼は「シカゴの死神」と呼ばれるようになるのでした・・・。

 『表の顔は外科医、裏の顔は処刑人。』なんて聞くと、どうしても必殺仕事人のような痛快なヒーローを想像してしまいがちですが、本作で描かれているのは、それよりももっと哀しくて切ない物語です。

 愛する家族を理不尽な暴力で奪われ、捜査も一向に進展しない。憤る精神状態にあって、目の前で不条理な暴力が散見される街で生きている主人公が、遂に自ら犯人を成敗するために立ち上がっていくまでの様子が、非常に重苦しい雰囲気の中で描かれていくのが印象深いです。私怨による復讐の是非を問う内容であることにも、大きな意味があると思います。

 グロいシーンも思ったよりかなり多いので、苦手な人には向きませんが、重くも切ない復讐の物語を、是非ご覧になってみて下さい。


【ワンチャン・ポイント】
※今回はお休みです。


オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>