覚悟はいいかそこの女子。 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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あり得ないけど、王道でもある。そんな純愛ラブコメディ!!

2018年10月12日公開
監督:井口昇
出演:中川大志・唐田えりか・伊藤健太郎 他

【賛否両論チェック】
賛:イケメンなのにヘタレな主人公が、真っ直ぐなヒロインにアタックしていくうちに、次第に2人の関係性が変わっていく様子が、コミカルかつ微笑ましく描かれていくのが印象的。あまりにも純粋すぎる彼らに、思わずニヤニヤさせられてしまう(笑)。
否:現実にはあり得ないような設定や展開ばかりで、感情移入は難しい。ストーリーもかなりの予定調和で、新鮮味もあまりないか。


ラブシーン・・・ほんの少しだけあり
グロシーン・・・なし
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・ほんの少しだけあり


 コミックの実写映画化です。超イケメンなのにヘタレで、恋愛経験ゼロの主人公が、学年一の才女に猛アタックをしていくラブコメディです。主演は中川大志さん。

 主人公は、イケメンの高校2年生・古谷斗和(中川大志)。幼い頃から女子にチヤホヤされてきた、自他共に認める「愛されキャラ男子」の彼は、毎日クラス中の女子からの注目を一身に浴び、順風満帆な高校生活を送っているはずでした。ところがある日のこと、斗和はクラスメイトの男子の1人から、
「俺、彼女出来た。」
とラブラブな写真を見せられ、何故か激しく動揺してしまいます。そんな彼の様子を見てニヤニヤしていたのは、クラスメイトで幼馴染みの新見律(伊藤健太郎)・澤田惟智也(甲斐翔真)・久瀬龍生(若林時英)の3人。実は斗和は、愛されキャラなのに超絶なヘタレで、これまで恋愛経験が全くのゼロだったのでした。斗和は3人から、自分が女子達にとってはただの「鑑賞用男子」だと言われてしまい、一念発起。彼女を作ることを宣言します。そこで惟智也達は早速、斗和のために相手の女子をリサーチしますが、理想が高い斗和はなかなかオッケーを出しません。そこへ偶然通りかかったのは、学年一の才女にして、これまで幾多の男子達の告白を断ってきた難攻不落の美少女・三輪美苑(唐田えりか)。律達が圧倒される中、斗和は
「俺を誰だと思ってんだよ。」
と美苑へのアタックを決め、壁ドンで告白をします。ところが美苑は、全く動じる素振りを見せず、
「安っぽい告白。」
と一蹴。斗和はあえなく撃沈されてしまうのでした。

 その後4人は喫茶店に集合。律が中心となり、次なる女子を見定めるための会議を始めますが、当の斗和はというと、愛されキャラのプライドを賭けて、もう1度美苑にアタックをする気満々。雑誌で読んだアドバイスに従い、翌日今度は“甘え系男子”で母性本能をくすぐる作戦に出ます。ところが、これまた美苑には全く響きません。しかもそそくさと立ち去ろうとする美苑に慌てた斗和の足がもつれ、2人は廊下で折り重なって倒れてしまいますが、それでも美苑は全く動じる様子がありませんでした。しかし斗和はそれでも諦める様子がないため、律は仕方なくインターネットで調べたアドバイスを教え、斗和は早速実践していきます。まずはアドバイスにあった「運命的な出逢いをする」を装うため、下校時には猛ダッシュをして、なんとか美苑と同じバスに乗り込みますが、当の美苑には全然気づかれません。そんな美苑はバスの車内で、赤ちゃんを連れた女性に優先席を譲ろうとしない男を注意し、席を譲らせるという正義感の強さを見せるのでした。ところがその後、バスを降りた美苑は、後を追ってきた先ほどの男に絡まれてしまいます。バスからそれを目撃した斗和は、アドバイスにあった「ピンチなところを助けられる」を実践すべく、男を止めようと駆け寄りますが、逆にボコボコにされてしまうのでした。その隙に美苑が警察に電話をしたため、男は逃走。期せずして、アドバイスの「困難を一緒に乗り越える」というシチュエーションが完成しますが、美苑には心配されるばかりで、どうやら効果は全く無いようなのでした。

 それでも翌朝、当校時に美苑を見かけた斗和は、満面の笑みで走ってくる彼女を見て、
「もしかして・・・?」
と期待しますが、あいにく美苑が笑顔で走り寄った相手は彼ではなく、後ろにいた美術教師の柾木隆次(小池徹平)。美大を目指している美苑に対して、生徒想いの柾木はその才能を見抜き、なんとか美大に行かせようと、親身に彼女の面倒を見ているのでした。その美苑の楽しそうな様子に、柾木への想いを垣間見てしまい、斗和は複雑な心境を隠せません。それでもその日も美苑を家まで送っていく斗和でしたが、彼女の家は古い安アパート。しかも調子に乗って、
「美苑に毎日告白する。」
とカッコをつけた斗和が郵便受けに寄りかかると、そのまま壊れてしまうのでした。

 仕方なく、夜にこっそり直しに来る斗和でしたが、偶然アルバイトから帰ってきた美苑と鉢合わせてしまいます。美苑は母親との2人暮らしでしたが、母親は水商売で朝帰りなため、2人は美苑がアルバイト先の工場からもらってきたパンを、部屋で一緒に食べることに。そこで斗和は、美苑の父親が画家で、既に他界してしまっていることを知るのでした。家計も苦しく、アルバイトをしながら、毎晩独りで夕飯を食べているという美苑。ヘタレでも心優しい斗和は、美苑のために何かをしたいという気持ちで、いつからか一杯になっていました。そこで彼は、自身の両親にかけ合い、とある作戦を決行することにします。翌朝、自室で目覚めた美苑は驚がく。なんとアパートの隣りの空き部屋に、斗和が引っ越してきていたのでした・・・。

 そのタイトルからして独特ですが(笑)、その物語もまた日常離れしたステキなラブコメディです。超イケメンでありながら超ヘタレな主人公・古谷斗和が、初めは何の思い入れもなく告白して撃沈したヒロイン・三輪美苑に何度もアタックをしていくうちに、次第に本当に夢中になっていく姿が、仲間達の応援と共にとってもコミカルに描かれていきます。

 始めは天と地ほどの距離と温度差があった2人が、様々なイベントや困難を共にしていくうちに、少しずつその関係性が変わって行く様もステキです。宿泊費の一件は、なんだか微笑ましくも切なくて、実際にはあり得ないはずなのにグッと来てしまいました。

 元々現実ではあり得ないような世界観だったのに、急に「親の借金」なんていうリアルなキーワードで出てきてしまったりして、やや興ざめもしてしまいかねない展開がたまに傷でもありますが、純愛ラブストーリーであることは間違いありませんので、気になった方は是非。


【ワンチャン・ポイント】
※伊藤健太郎さん・・・本作では、主人公の仲間の1人・新見律。最近の映画では、能力を持つ高校生達の葛藤や戦いを描いた「サクラダリセット」や、訳あり物件に住むアルバイトを請け負うヒロインを描いた「ルームロンダリング」、過去に戻れるという喫茶店を訪れる人々を描いた「コーヒーが冷めないうちに」等に出演されているほか、バッドボーイズの佐田正樹さんの自伝小説を映画化した「デメキン」では主演も務めていらっしゃいます。最新作では、平野紫耀さんと桜井日奈子さん主演のラブストーリー「ういらぶ。」にも出演されているそうなので、そちらにも要注目です。


オススメジャンル&オススメ度・・・<デートで観たい>