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これぞ究極の頭脳戦。能力者が下す決断に震える、至極のサスペンス!!

2018年10月6日公開
監督:アルフォンソ・ポヤート
出演:アンソニー・ホプキンス
コリン・ファレル 他

【賛否両論チェック】
賛:予知能力を持つ者同士の読み合いにハラハラさせられるのは勿論のこと、驚きの犯行動機やその是非、主人公の決断等、命の終え方について考えさせられる部分が多い。
否:謎解きの要素はあまりなし。かなりグロいシーンもあるので、苦手な人には向かないかも。終わり方も結構呆気なく、消化不良感が残る。


ラブシーン・・・基本的にはなし
グロシーン・・・かなりあり
アクションシーン・・・ほんの少しだけあり
怖シーン・・・雰囲気は少し怖いかも


 予知能力を持つFBIの元分析官が、同じ能力を持つ連続殺人犯と対峙するサスペンスです。主演はアンソニー・ホプキンス。

 とある殺人事件の現場を捜査する、FBI捜査官のジョー・メリウェザー(ジェフリー・ディーン・モーガン)と、心理学者から捜査官になったキャサリン・コウルズ(アビー・コーニッシュ)。現場の様子は既に2件発生している殺人事件と酷似しており、被害者は延髄にまで達する首筋の刺し傷で即死、遺留品は全くなく、犯人からのメッセージと思われる、
「私は誰だ?答えは“ひとこと”だ。言ってもいいかな?」
という紙切れが残されているのでした。

 捜査は暗礁に乗り上げており、ジョーはやむなく、とある人物に協力を求めることにします。キャサリンが反対する中、ジョーは車を走らせ、郊外のとある一軒家へと到着。キャサリンを車に待たせ、玄関口へと向かうジョーでしたが、彼がドアをノックするまでもなく、中では1人の男が待っているのでした。その初老の男の名前は、ジョン・クランシー(アンソニー・ホプキンス)。彼には予知能力があり、かつてはジョーと共に数々の難事件を解決していましたが、2年前に愛娘のエマを白血病で亡くし、それ以来妻のエリザベスとも疎遠になり、一線を退いてひっそりと暮らしているのでした。ジョーの依頼に対し、ジョンはこれを固辞。するとそこへ、キャサリンが鳴っているジョーの携帯電話を持ってやって来ます。仕方なく引きあげようとする2人でしたが、去り際にキャサリンがジョンの肩に触れた瞬間、ジョンの脳裏には血まみれになったキャサリンの姿が見えてしまうのでした。

 2人が帰った後、ジョーから渡された捜査資料を読んでいたジョンには、何か心に引っかかるものを感じ、捜査へ協力することを決めます。果たしてその直後、犯人に繋がる大きな手がかりがもたらされるのでした。ジョーによると、警察に匿名の電話がかかってきて、公表されていない事件現場の詳細をつらつらと述べたとのこと。発信元を特定し、3人は警官隊と共にその部屋へと突入しますが、そこにあったのは壁に書かれた「4.16」の文字と、部屋に住むヴィクトリア夫人の浴槽で冷たくなっている遺体でした。ジョンはそっと遺体に触れ何かを察すると、ジョーに浴槽の水には触れないように忠告します。

 すぐさま、外出していた夫のデイヴィッドに容疑がかけられ、ジョーとキャサリンは彼を取り調べますが、デイヴィッドは何故かヴィクトリアの自殺を疑っており、他殺と知ると取り乱してしまいます。するとマジックミラー越しに取調べを見ていたジョンが、2人と取調べを交代。実はジョンには、過去も見通す能力があり、彼にはもう全てが見えているのでした。それによると、デイヴィッドは男性と同性愛の浮気をしており、HIVに感染。「ヴィクトリアと別れて彼と一緒になる」という主旨の置き手紙を残して家を出ていたため、ヴィクトリアの自殺を疑っていたのでした。つまりデイヴィッドは連続殺人事件とは無関係。しかしジョンは同時に、デイヴィッドのせいでヴィクトリアもHIVに感染していたことを見抜いており、ジョーに浴槽の水には触れないように指示していたのでした。

 するとこのヴィクトリアの一件から、徐々に被害者達の共通点が明らかになっていきます。ヴィクトリアはHIVに感染していましたが、他の3人の被害者のうち、2人も不治の病に侵されていたのでした。しかし残る1人の被害者である少年だけは、両親に聞いても病の心当たりはなかったとのこと。そこでジョー達は、少年の両親を再び説得し、司法解剖を行うことにします。そこでも中々異変は見当たりませんでしたが、解剖の最中、ジョン宛てに1通のFAXが。それを見たジョンは顔色を変え、
「小脳を調べろ。」
と言い残すと、その場を立ち去ってしまいます。医師が小脳を調べると、医学的には見つからなかった小さな腫瘍が見つかるのでした。その後、ジョンが荷物をまとめている部屋にやって来たキャサリンが問いただすと、ジョンは先ほどのFAXを見せます。そこには、
「小脳を見ろ。」
との文章が書かれていました。それは即ち、犯人も予知能力を持つ者であり、少年の腫瘍は勿論のこと、ジョン達が「4時16分」にヴィクトリアの部屋に突入してくることや、この時間に司法解剖をすることまでも全て見通せるような、強力な力の持ち主であることを意味しているのでした・・・。

 謎めいた猟奇殺人の捜査に協力する、予知能力を持つ主人公・ジョン。前半は、そんな彼が見たビジョンの断片がフラッシュバックされ、一体それがどんな意味を持っていくのか、観ていてハラハラさせられます。

 そして中盤以降に明らかになっていく、同じ能力を持つ犯人の、驚がくの犯行動機。卓越した能力を持つ男・チャールズの、彼自身が持つ揺るがない信念には、果たして何が本当に正しい行いなのか、思わず考えさせられてしまうようです。

 ただそれだけに、ラストは驚きこそありますが、やや呆気ない印象も受けてしまいます。何はともあれ、サスペンス好きにはオススメの作品といえそうです。


【ワンチャン・ポイント】
※ジェフリー・ディーン・モーガン・・・本作では、アンソニー・ホプキンス演じるジョンのかつての相棒・ジョー役。最近の映画では、メキシコ移民が謎のハンターに狙われる様を描いた「ノー・エスケープ 自由への国境」で、移民を射殺して楽しむ狂気の男を演じていらっしゃいますが、他にもドウェイン・ジョンソン主演の「ランペイジ 巨獣大乱闘」や、サスペンスの「タイム・トゥ・ラン」、西部劇の「悪党に粛清を」等にも出演されています。


オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>